ガスがかかったが、絶妙にぬれない天気だった。

2019年以来、待望の雁ヶ腹摺山の山頂をやっと踏むことができた!

~2022年10月13日(木)~

 

 雁ヶ腹摺山は、秀麗富嶽十二景の内第一番なのだから、登りたいと思わない方はいないだろう。山歩きが好きな方々の羨望の山なのだ。大月駅からタクシーで大峠まで入り、さっと雁ヶ腹摺山だけを往復する手があるが、仲間が必要だ。タクシー代が片道約8,300円もかかるのだ。「ハマイバ前」までバスで来て、登り1時間40分歩いて大峠へ、下りも「ハマイバ前」まで1時間半歩く手もあるが、高齢者にはなかなかきついと思う。

 

 反対側の天目山温泉までバスで入ると、登り2時間半で湯ノ沢峠だ。これも高齢者にはとても現実的ではない。ただし、こちらも甲斐大和駅からはタクシー利用で5,300円ほどだ。幹事は、その昔、湯ノ沢峠登山口から湯ノ沢峠までは歩いた経験がある。多分、そのときは上部の山道が「通行禁止」だったのだろう。登山口で下ろされたのだ。そして、決定的なことは、どちらの林道も法面・路面の状態で「通行禁止」になることが多いのだ。2019年10月の台風後もしばらく「通行禁止」が続いた。わが山笑(やまにこ)会でも2019年に企画したのだが、しばらく実施できなかった。それ以来、幹事が長い間、温めた待望の企画なのだ。


黒岳での集合写真(雁ヶ腹摺山班)     黒岳での集合写真(姥子山班その1)  黒岳での集合写真(姥子山班その2)

 今回は、甲斐大和駅からは栄和交通のジャンボタクシー利用を決めており、3台で乗車定員27名、スタッフ3名を引いて、参加者の上限は24名となるのだが、大峠側では山梨富士急ハイヤーがジャンボタクシーを準備できないので、普通車6台とし、最終的に参加者の募集は21名となった。軽いコースの「雁ヶ腹摺山往復コース」と比較的きついコースの「姥子山往復コース」に分けたが、「姥子山往復コース」の方が倍の参加人数で、山笑(やまにこ)会の常連さんはたくましい方が多いのだ。最近は、山笑(やまにこ)プラスのスタッフの年齢が若くなったで、最長老の幹事は軽い「雁ヶ腹摺山往復コース」の担当とさせていただいた。大峠でタクシー乗車の関係から、早い時間に下山するタクシーに便乗できず、後続のタクシーを約2時間一人で待つ必要があった。幹事は大峠の東屋で一人宴会をしながら待つ予定であった。しっかり、その準備だけはしておいた。

 

 さて、今年の秋は天候不順で、2週間先の予報が可能になったtenki.jp の2週間予報、ウェザーニュースの10日間予報を見ながら、幹事は毎日気を揉んでいた。天気予報が細かく変動するのには参った。3日前の予報を見て「実施する」と決めて、21名の参加者にメールを送ると、実施1日前までに4名の方からキャンセルが出た。この方々は「雁ヶ腹摺山コース」の方々ばかりで、このコースの参加者が4名となり、タクシーの乗車定員ちょうどであり、幹事は早いタクシーに乗れず、一人宴会が決まったわけだ。


    湯ノ沢峠での出発準備        黒岳に向かって歩く雁ヶ腹摺山班     黒岳に向かって歩く姥子山班

 10月13日(木)、八王子6:35発の松本行き電車を待っていると、スタッフが合流した。甲斐大和駅に集合するときは、幹事はこの電車に乗る。電車を待つ位置も毎回同じなのだ。参加者の内、10名ほどは同じ電車に乗っている。みなさん、駅近くのコンビニでトイレを済ませ、朝食を調達するようだ。いつも幹事は山から甲斐大和駅に戻るときには、コンビニで缶ビールを買うことが多い。7:38に甲斐大和駅に着き、受付けを済ませる。4名ほどが次の8:02着の電車で来られ、参加者全員17名が揃った。ほとんどの参加者がほぼ毎回のように参加されているので、みなさん、顔見知りばかりだ。8:10にタクシーが出発した。山の上を見ると、ガスがかかっているが、心持ちガスは上に上に上がりつつあるように見えた。しかし、終日曇りであろうと思っていた。8:50に湯ノ沢峠に着いた。このとき、一人の方が、ジャンボタクシー車内に帽子を忘れてしまった。幸いなことに残っていたタクシーにお願いして無線で呼んでいただき、くだんのタクシーに戻って来ていただいた。トイレを済ませ、開校式を済ませ、各自準備運動をしていただき、さあ、幹事班がしんがりをつとめて出発だ、と歩き始めると上から一人駆け戻って来た。「トイレにストックを忘れました」という。トラブル続きの出発だった。まあ、それでトラブルは出尽くしたのだろう。


      姥子山班その1             姥子山班その1          ウリハダカエデの紅葉

 行く手のすぐ右側に小屋があり、その脇に道がある。湯ノ沢峠登山口に向かう山道だが、最近は荒れているそうだ。幹事が歩いた頃には荒れていたのだからそれも当然だろう。少し登るとすぐに峠に出る。登山者数を勘定するカウンターがあるので各自で押した。右に行くと大藏高丸、左に行くと黒岳だが、山笑(やまにこ)としては左の山道は初めてだ。まず白谷ノ丸(しらやのまる)を目指すのだが、結構、登りでがある。ガスがかかっている。ガスがかかっていると、遠くの展望がないことで、そのため、自分の位置が把握できない。スマホ等で確認できる方はいいが、使用していない方は手探りで登っているような気がする。下見は、スタッフ全員の都合のため9月21日に行い、タクシー予約も混雑を考えて早めに行った。実は、秋の行楽シーズンであり、雨天延期日の対応が大変だった。いつもの決め事で「山笑(やまにこ)企画の雨天延期日は、同じ週の土曜日」としているのだが、考えてみるとこの時期、土日のタクシー予約は簡単ではない。急きょ、雨天延期日を翌週の18日(火)として、参加者の都合を伺うなどバタバタしてしまった。

 

 姥子山コース班その1とその2に先行していただき、黒岳には雁ヶ腹摺山班は10分程度遅れる予定で、大峠まで他の班と会えないと思っていたが、いざ歩き出すと、目前に姥子山往復班その1がいるのだった。ほぼ後を追いかける感じで歩いた。いつも先頭を歩くことが多い幹事としては珍しい体験となった。わが班は一応「ゆっくり歩き隊」なので、後ろをチェックしながら、ペースを保つように歩く。休憩すると幹事のすぐ後ろを歩く方が入れ替わる。これは幹事がお願いしているのではなく、参加者のみなさんで決めていることのようだ。


    これはマユミの実よね        黒岳に向かって歩く静かな山道    黒岳に近くなるとガスが濃くなった

 姥子山班その1の最後尾の方は、写真を熱心に撮られる方で、前を歩く班長が説明した山野草の写真を撮りながら、すぐ後ろを歩く幹事を待って、幹事にも説明して下さるので、幹事が見逃すことがない。白谷ノ丸には一度少し下って、また登ると到達する。これで黒岳までほぼ登った感じがする。ガスが出てきた中を登っていいくとやっと黒岳に着いた。先行する2班が集合写真を撮っていたので、われわれも撮ってもらった。また、姥子山その1班を追いかけた。

 

 黒岳からは大峠までおおむね下るのだ。しばらくゆるゆると下る。最後の方は比較的傾斜のある下りとなる。少し飽きてきた頃に大峠に到着した。ここはスマホがかろうじて使える。トイレが一個だけある。姥子山往復班の3人が、予定を変更して、大峠で雁ヶ腹摺山班と一緒に下りたいという。それで電波の通じる場所を探してタクシー会社に連絡し、14時45分に1台だったタクシーを2台に変更していただいた。これで幹事を入れて合計8名となり、後続も12名なのでどちらも満員で、幹事の大峠一人宴会はなくなった。わが班は時間に余裕があるので、みなさんに聞き、軽い昼食を先に済ませ、大峠に戻って来てから再度食べようということになった。幹事は、缶ビール等の水物は置いていくことにした。今度は少し遅れて出発したので、他の班とは雁ヶ腹摺山までは会えないだろう。


  ガスの中を雁ヶ腹摺山を目指す       雁ヶ腹摺山でのランチ風景       姥子山に向かう姥子班その1

 タクシーの予約変更を済ませ歩き出した。まず左側の階段を上がり、イメージとしてはなだらかに左に弧を描きながら登る。最初は緩やかだが、途中からそこそこ斜度がある。後ろから「なかなか傾斜がありますね」という声が聞こえてくる。地面に赤いナナカマドの実が散らばっている。上を見るとナナカマドがたくさん実をつけている。雁ヶ腹摺山の山頂に多かった。トリカブトがまだ咲いていたが数は少なかった。アザミもほぼ終わっていた。マルバダケブキが黒くなり無残な姿をさらしている。途中は秋の山らしい気配がして気持ちのいい山道もあったが、次第にガスが濃くなってきて、山頂近くでは遠くは眺望がなかった。雁ヶ腹摺山に着くと、先行2班は予定通りランチ時間だった。われわれも加わった。ここから先の幹事をやっていただくスタッフと相談して、大峠に姥子山班が到着できる時間を検討した。要はタクシーを待つ時間を減らそうということなのだ。待ちたくないということで、16時20分としたが結果はどうだったか。

 

 13時5分に姥子山班が出発したのでそれを見送ってわが班は、3名多くなって出発した。山笑(やまにこ)会では、7~8人/班とすることが多いのだが、それを5人程度にすると格段にコントロールしやすい。具体的には一瞥すると全員が確認できるのだ。7~8人になると後方に一人遅れる方が出ると、一瞥で確認できないこともある。数少ない機会なので、そんなことを考えながら歩いていた。みなさん、50分も歩くと大峠に着くので気分も軽やかなようだった。途中で、ミズナラのドングリを拾ったりされていた。登りは少し疲れていたか遅れ気味の方もいたが、下りは全くスムーズだった。14時5分頃に大峠に着いた。タクシーは14時35分には来るだろうから、30分休憩とした。幹事はミニ宴会の準備に入った。缶ビールを飲んでコンロで沸かしたお湯でカップうどんを食べていると、何と早めにタクシーが来て焦った。こうして幹事のミニ宴会は終わった。14時40分頃に大峠を出て、15時20分頃に大月駅に到着した。タクシー料金は予定した通りの8,300円だった。ここで、幹事は後続グループを17時25分まで待つことになった。


 雁ヶ腹摺山山頂のナナカマドの実          カメバヒキオコシ           トリカブト

 雁ヶ腹摺山から姥子山へスタートした。姥子山その2(岸本班長)を先頭に、姥子山その1(小野班長)も続いて姥子山への分岐を進んた。概ね45分で姥子山に到着予定だ。途中はもう枯れ始めたヨブスマソウの群落、真っ黒に朽ち果てたマルバダケブキの群落を過ぎると綺麗なオヤマボクチがちらほら現れ、気持ちが明るくなる。ところがこの森が曲者。というのもあらゆる所に苔がありとても綺麗なのだが、それだけ水分が多いのか、どうも上から雨のようなものが降っている。森の中のため、葉っぱからの雫がポタポタと当たるのだ。そのため苔が生き生きとしている。白樺平を過ぎると姥子山へ続く登山道を横切る林道が現れ、実を付けたオトコエシやヤクシソウを見て、林道を横断しまたら登山道へ入る。

 

 

 そこからは意外とガスも晴れて一瞬良い天気になるのでは?と思わせる。姥子山その2班から遅れることおそらく約5分、姥子山西峰到着。そこから東峰(姥子山山頂)へ向かうのだが、岩場を越えるのだ。大した岩場ではないが少し疲れが出ている参加者には手強いが、みな元気に無事通過。約20分掛けて東峰に到着し、姥子山その2班と合流した。そこではガスが若干晴れたため少し眺望も望め、思い思いに写真を撮ったりして過ごした。先にその2班は雁ヶ腹摺山への分岐を目指して出発した。


   姥子山山頂集合写真(その1)     姥子山山頂集合写真(その2)     大峠に戻る途中、腹が減りました

その1班も20分掛けてきたところを約10分で西峰に到着。さらにまたあっという間に先程の林道へ戻った。ここでその1班と合流。そしてまた白樺平から雁ヶ腹摺山への分岐へ戻るのだがここはまた何やらガスって雨が降っているようだ。森の中のため雨らしい雨ではないが濡れる。約1時間掛けて分岐に戻った。途中、その2班の姿は見えないが、オオカミの遠吠えのような声が聞こえて来て、あれはその2班の岸本班長の遠吠えだとわかり、遠吠えで答えた(笑)。幹事にきちんと連絡を取るようにいわれていたのだ。

 

分岐でも両班は合流。そしてゴールの大峠を目指して再び出発した。雁ヶ腹摺山へは登りが続き辛そうだったメンバーも下りになると足取りも軽くなった。小休止しながらもほぼ予定通りに大峠に到着した。既に予約していたタクシーが待っていた。その2班は既に乗車済みだ。その1班のメンバーも大峠に着くと同時にタクシーに分乗して大月駅へ向かった。雁ヶ腹摺山で幹事と打ち合わせした到着時刻より20分ほど遅く、当初設定したコースタイム通りだった。


  雁ヶ腹摺山集合写真(幹事班)    雁ヶ腹摺山集合写真(姥子山その1)   雁ヶ腹摺山集合写真(姥子山その2)

 ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。幹事、待望、念願の雁ヶ腹摺山・姥子山企画がやっと実施できました。こんなにうれしいことはありません。今後とも、待望・熱望の企画を実現したいと思います。

 

・参加者:17名(申し込み23名、キャンセル2名、天気予報によるキャンセル4名)

・スタッフ:稲葉(幹事)、小野(姥子山幹事代行)、岸本(班長)

・報告:稲葉(25年)、小野(姥子山往復、30年)