前日に降った雪が、雨のように降る中を「探検」した。

踏み跡を探しながら歩き、全員、ゴールに到達!ご苦労様でした!

  ~2024年2月24日、金比羅山探検ハイキング~

 

 一昨年に「金比羅山探検ハイク」を実施した。不二見台から先のコースは今回と同じだったのだが、スタッフで下見の結果、奥多摩登山詳細図の2020年版にある赤線コースを素直に下る結果となった。なによりスタッフがコースを熟知していないとバリエーションコースは歩けないのだ。したがって、今回の探検コースの1/3は山笑(やまにこ)会としては、全くの未踏のコースだった。

 

 昨年は、矢ノ音(やのね)南尾根を下ってみた。このコースは「高尾山登山詳細図」には青線ルートだが、金比羅山探検コースと比べると格段に楽なコースだと思う。矢ノ音探検コースは、FITの加藤さんが「加藤探検隊」で紹介されたコースだ。幹事は参加できなかったので、自分で最初は「恐る恐る」下ってみた。それでも最初は最後の最後で苦労したのだ。このコースは2回目からは完全に迷わないがそれなりに安全に楽しめる。

 ここがロンデン尾根の登山口!

   落合バス停のロンデン班

   何とか下りました、幹事班


 金比羅探検コースもきっかけは「加藤探検隊」なのだ。2017年4月2日に「旧深沢家」から「勝峰山(かっぽさん)」に登る「探検隊」があった。幹事は同期の国木田さんと一緒に参加して、大いに感銘を受けたのである。そして、しばらく国木田さんと金比羅山周辺を歩き回り、地域研究をやるようになった。その過程で、「奥多摩登山詳細図」をバイブルのように持ち歩き、不二見台からのバリルートにも興味を持つことになったのである。最後まで正解の道をたどり交番の横に下山できたのは実に3回目にして初めてだったのではないか。と思ったら、その次は間違えて、砂防ダム付近に下山して苦戦した。バリエーションコースとはそういうものだから、熟知しないと他人は連れて行けない。そして、やはり山も加藤探検隊のような良き先輩に恵まれ、仲間に恵まれることが重要だと思う。その結果、今回の「金比羅山探検隊」でみなさんを無事にお連れすることができたのだろう。長々と感謝の気持ちを込めて書いてしまった。

  ロンデン尾根はこんな状態

    (鈴木さん)

     まるで雪山を歩く

   ロンデン班、尾根を目指す

    (鈴木さん)


 2023年の12月に久しぶりに金比羅バリエーションを歩いた。さすがにゴール地点以外では、もう迷うことはない。それで不二見台からゴールまでで、迷いやすい箇所に赤テープを設置した。他の方々の迷惑になるので必要最小限としておいた。そして、歩いて「小春日和」に行き、今回の寄り道の打ち合わせをさせていただいた。スタッフは3人と決めていたので、参加者は20名程度と考えていたのだが、結局、適当な人数が集まった。先にも書いたが、スタッフはコースを熟知している必要があるので、念入りに下見を行った。2月14日に下見を行ったが、そのときには、核心部の入口に幹事が設置した赤テープがちゃんとあったのだが、本番の24日には入口の赤テープはなくなっていた。それ以外にも目印らしきものがあったのだが、なくなっていた。おそらく、他の方が、撤去したのだろうと思う。バリエーションコースではよくあることだと思う。

 

 今回は、本番予定日の22日が天気予報で雨だったので、24日に延期した(当初から延期日を設定済み)。23日は金曜日で「小春日和」が定休日なので避けたのだ。生憎と3連休のど真ん中のせいか、24日は参加できない方が多く、最終的に参加者は11名となった。ロンデン尾根コースは3名、金比羅山縦走コースは8名で、合計3班に分けることにした。ロンデン尾根コースは、旧深沢家の先から古い民家の庭先をかすめるようなちょっと見にはわからない山道を分け入るコースだ。先に書いた加藤探検隊で知ったコースだが、このスタートには驚かされる。しばらく歩くと、普通の山道になり気分的にも落ち着くのだ(盗人的な気分が消える)。そしてなだらかになって、着いた場所に鉄塔があり、通称ロンデン尾根なのだ。右に行くと勝峰山(かっぽさん)で左に行くと白岩山を経て金比羅尾根に合流する。ロンデン尾根班は、9時20分頃にスタートして、不二見台には11時40分頃の到着予定だった。

琴平神社周辺もまだ雪が消えていない

  ロンデン班、雪道の急な登り

     (鈴木さん)

 不二見台の先で金比羅班、発見!

     (鈴木さん)


 金比羅山縦走班2班は、不二見台まで一緒に行動した。不二見台では樹上から雪が降って来るので、少し先に行き、雪の降らない場所を見つけて軽食タイムとした。そして11時40分頃にスタートしたのだが、後で確認したところでは、われわれが歩き始める姿がロンデン班には後ろから見えていたようだ。林道のような山道を下って行くと、すぐに左に下る隠れた山道にぶつかる。赤テープも付けていないので、要注意箇所だ。もっとも間違えて進んでも、結局、「星竹林道」に出るので安全上の問題は全くない。これが重要なポイントだ。隠れた山道に突入すると急な下りとなる。しかし、ものの10分も下ると横根峠に出る。向いの斜面の上には鉄塔がある。

 

 鉄塔の間を抜けて山道らしい山道をしばらく歩くと、また鉄塔に出る。左に行くと、やはり星竹林道に出る。そして右に50mも歩くといよいよ核心部の入口だ。わが班は参加者4人に先に進んでいただいた。すると先に書いたように赤テープが消えていて、みなさん先に行ってしまったので、声をかけて戻っていただいた。赤テープがなくても目印の大岩があるのだ。そしてSさんが先頭、Tさんが2番手になって相談しながら進んで行かれた。どうやら少し下ると慣れたようで順調に歩き、そして幹事が設置した見つけにくい赤テープを探しながら先に進んだ。幹事は後ろから見ながら付いて行ったが、ほとんど修正する必要がなかった。核心部に入ると、自然と左側に寄り易いのでそこは気を付けてもらった。

   探検後半349m地点の小野班

 いざ、不二見台から探検スタート

  これは核心部に到達する前


 分岐点で迷いそうな箇所は熱心に赤テープを探していただき、大過なく通過できた。ところで、先に行ったはずのスタッフ班は全く見えないので、ずっと「先に行ったか、入口で行き過ぎたか」と気になっており、ときどき後ろを見ていたが、結果がわかったのは、われわれがバス停に下ってからだった。行きすぎて戻って来たので、最後尾になったとのことだった。最後の迷いやすいポイントである、標高349mのピークで赤テープを探して、そっち方向に進んでいただくが、踏み跡がかろうじてあるから何とかわかるが、一人だと自信を持てない道だ。付記するが、スタッフは全員スマホ地図を活用している。24日の朝、確認したところでは、金比羅山の参加者は全員スマホ地図は使ってなかった。

 

 標高349mポイントが最後から2つ目のポイントだ。そして段々、目の前に民家が近くなってきて、急な下りとなり、踏み跡があちこちに散らばって来る。要はどこにでも下れるのだが、楽に下れる正解があるのだ。ここでSさん、Tさんグループは楽に下れる正解をルートをちゃんと下ったが、何と一番熟知している幹事がわざわざん難航コースを下ってしまった。何ということはないのだが、鹿ネットにぶつかってしまったのだ。間違って触って少々感電もしてしまった。ネットを開けられる場所があるのでそこから脱出した。どうやら、一番探検をしたのは、今回は幹事だったかも知れない。幹事班とロンデン班はバスで、金比羅山スタッフ班は歩きで「小春日和」まで行き、みなさんと賑やかに探検を振り返った。

最初のポイントを通過してホッとした付近

ヤブに突入だが意外と問題のない場所

目の前のピークを過ぎて約15分で強行突破の下りが待っている。


どうにか、全員、無事に札立(ふだたて)バス停に到達できた。簡単そうに見えるが、実は、幹事自身も最後の最後の下りはときどき予定外の場所に下ってしまう。また、踏み跡もあちこちにあり紛らわしい。なかなかバリエーションコースは難物なのだ。下見を十分に行った成果なのだろう、全員で縦走できて大変うれしい。参加して下さったみなさん、ご苦労様でした。申し込んだものの雨天延期で参加できなかったみなさん、またの機会に行きましょう。そして、「小春日和」までお付き合い下さりありがとうございました。

 

・参加者11名(申し込み20名、雨天延期等によるキャンセル9名)

・スタッフ:稲葉(幹事)、小野(班長)、岸本(班長)

・報告:稲葉 力(25年)、写真提供(稲葉、小野、岸本、鈴木さん)