「日本一きれいなハイキングコース」は、さすがにきれいだった。

  周囲の妙な形状の険峻も目に新鮮で、狙いのオキナグサもタイミング良く、

   サクラも満開、イワツツジもきれいだった。「古代ハス公園」では、みなさんで乾杯!

        ~2023年3月30日(木、延期日をさらに延期実施)~

 


     第二峰集合写真            第九峰集合写真         第四峰集合写真

山笑(やまにこ)会の2022年度最後のハイキング企画は、西上州に位置する神成山(かんなりやま)、別名、富岡アルプス。雨が続いていた323日の開催予定だったため、幹事はスタッフと相談し思い切って一週間後の30日に延期し開催することにした。大幅な日程変更で予定が狂い参加不能となった参加予定の方々も当然多く、逆にその日ならとご参加頂いた方もいてどうにか30日に開催出来た。

 

 

そうした日程変更した甲斐もあり曇りのち晴れ予報の30日に上信電鉄の高崎駅に参加者全員集合した。集合場所は目的地の最寄り駅の神農原(かのはら)駅だったが、本数の少ないローカル線ではスタッフも参加者も当然同じ電車だ。全員可愛らしいラッピング電車に乗車し約50分後に無人駅の神農原に到着。


   古代ハス公園で記念写真      まさ土の斜面を慎重に下る     吾妻山から下ってみなで花見

駅からスタート場所の宮崎公園へのどかな田園風景の中を歩く。休耕地が一面紫色に染めているのはホトケノザ、他にも菜の花の黄色があったりと春を感じながら歩いた。遠目に公園の満開のサクラやちらほら咲きだした赤いツツジも見えてくる。高台にある公園へ坂道を進むのだがタチツボスミレがツツジの下でひしめいて咲いている。満開のサクラが迎えてくれた駐車場でトイレ等準備を済ませ簡単な開催式をして出発だ。サクラに見送られて参加者みなさんの気分は更に上昇だ。

 

神成山九連峰は富岡アルプスとも呼ばれる里山だ。公園を出て季節によってトウモロコシ、こんにゃく芋が植えられる丘陵地を抜けると

 

オオアラセイトウ(ショカッサイ)の群落に迎えられ歩き進めばお地蔵さんが誘って(いざなって)くださる。簡単にご挨拶して進めば石仏やお不動さん、板碑(いたび)が次々現れるのだが、里山として大切にされてきた山だと実感する。


 意外とやせた尾根を歩く幹事班       登るスタッフ班       汗をかくと思ったら終わる登り

最初のピークは「姫天狗」と言われている見晴台だ(9連峰の一つではない)。のどかな田園風景と上信電鉄、上信道が見えるのだが、その正面に稲含山(いなふくみやま)をはじめとする西上州の山々が遠望できるのだ。みんなでどこかホッとする風景を愛でて下ると、今度はジュウニヒトエが静かに咲いているではないか!ここで写真を撮ったりと春を感じるハイキングに一気に活気付く。

 

またこの山にはフモトミズナラが多々ある。ミズナラはもっと標高が高くないと現れないのだが、この里山にあるのは樹皮はコナラにも似て葉はミズナラに似たフモトミズナラだと地元の方に教えて頂いた。幹事はこの山についての情報としてフモトミズナラはキャッチしていたがスタッフと実物を見ても何とも確実に決定出来ずにいたが力強い助言だった。


    吾妻山のイワツツジ        ジュウニヒトエがあった       行けどオキナグサ状態

神成城だった本丸跡を過ぎるとなだらかな稜線歩きが、急なアップダウンと変化する。高低差は小さいのだが、アルプスの名の通り小刻みに登り、下りを繰り返す。ぼーっと歩いていると通り過ぎてしまうような分岐を分け入って第一峰。ここから先ほどの姫天狗とは違う向きで西上州の山々を眺める。

 

スタッフが概ねの山々の山名を紹介。参加者のみなさんもスマホのアプリを使って山名を見たりしばし里山ならではの眺めを堪能する。

更に進むと今度はシュンランが咲いている。またまた春の到来を深く感じる花だ。みんなで写真を撮ったり眺めたりで楽しさ倍増だ。

 

第二峰が主峰、龍王山だ。ここにもシュンランがひっそり咲いている。全員で記念撮影。今回は2班に分けてはいるが参加人数も少数ということで全員で撮影。ピンクのミツバツツジ(地元情報はイワツツジ?詳細はさておき)が咲いている中を歩くのは春ならでの楽しいハイキングだ。

 

第四峰は宇芸(うげ)神社跡地で広い。ミニ自然博物館と称したショウケースがあり、中にテン、ハシブトカラス。コウモリ・・・の標本が。参加メンバーはしげしげと観察し何だかんだとワイワイ言いながら楽しむ。ここでもまた全員で記念撮影。


     不動さま   第九峰からの四ツ又山、鹿(かな)岳、鍬柄(くわがら)岳 奇岩の妙義山が見える

順調に五峰から先も歩みを進めて、最後の第九峰、吾妻山(あづまさん)。この最後のピークはミツバツツジに覆われたような状態で祠も二つある。ここでも参加者全員で休憩をしながら周囲の眺めを堪能し、九連峰の縦走の達成感に浸る。短い距離だが里山、富岡アルプスならではの達成感や楽しさだ。さてここでももちろん記念撮影。軽いハイキングということで疲れ知らずかみなさん笑顔が絶えない。

 

桜が満開の新堀神社へ下り更に下るとオキナグサが・・・「翁」状態にほぼなったものから蕾まで。参加メンバーは写真を撮ったり、じっくり眺めるなど楽しんでいる。地元の方は「オカンポロ」と親しんで呼ぶそうだ。すぐ近くの大桁山(おおげたやま)の麓にたくさんあったものを保護してきたそうだ。

 

お昼過ぎに麓の道を歩き、古代蓮里でランチタイムとした。今回は特別企画でスタッフはビール、幹事はスパークリングワインを担いできた。ここで3月に誕生日を迎えた山笑会代表の稲葉の誕生日祝い、そして、参加頂いたみなさんの一年分の誕生日祝い、今年度最後のハイキングが無事終えたお祝いを兼ねて乾杯し昼食とした。幹事、スタッフからのささやかなご馳走のはずが逆に参加者全員で補填してくださって、なんとも感謝のしようがない。オキナグサを眺めながらという贅沢な昼食タイムだ。帰りは古代蓮の里からほど近い無人駅の南蛇井(なんじゃい)駅から上信電鉄に乗ったのだが、駅の引き込み線路のところにもオキナグサがたくさん花を咲かせていて最後の最後まで我々を驚かせ、楽しませてくれた。

 

ご参加頂いたみなさん本当にありがとうございました。感謝!

 

 

そして今回はご参加されていないみなさまも含めて素晴らしい参加者に恵まれてスタッフ冥利に尽きる一年でした。ありがとうございました。本年度(20234月~)もよろしくお願いいたします。(スタッフ一同)

 

参加者:12名(申し込み18名、延期によるキャンセル6名)

スタッフ:小野(幹事)、稲葉(班長)

報告  :小野(30年)