雲が一時切れ、富士山と御前山の頭の一部があらわれた大岳山ハイキング

                    (7月9日実施)

 前日の気象協会の予報では青梅市、奥多摩町、檜原村の天気はくもり、一時間当たりの降水量は0mm、くらしとてんきでは大岳山はA(登山に適している)。当日の天気は、麓が曇り、山中は雲の中(一時小雨)、大岳山山頂は雲の上(晴れ)の状況。幻想的な世界であった。梅雨時の天気、山の天気は変わりやすい。

 

 御岳山駅での開会式で、コース説明、安全注意(岩場歩きの注意事項などを説明)、体操などを実施し、スタート。先ずは御嶽神社の第一鳥居をくぐる。第一鳥居は明神鳥居と言って、笠木・鳥木が重なり、上へ反るのが特徴。今日は靄がかかり、残念ながら正面に奥ノ院(男具那の峰)は見えず。ビジターセンターの横を通り、御師の家馬場家の場所を紹介し、国の天然記念物である御岳の神代ケヤキを見学。神代ケヤキは樹齢千年とも六百五十年とも言われ、東京都で第四位の幹周をもつ。御嶽神社山門下に到着。こちらで少し休憩をとる。山門下に生育する水滴が滴るレンゲショウマの蕾が綺麗だ。

 


      大岳山の山頂から見た雲海と山並み              隠しカメラのようなギンリョウソウ

 次に、石段に彫られている天邪鬼を踏みつけて階段を上り、長尾平分岐を経由し、天狗の腰掛け杉に到着。靄がかかった樹高60mの杉がそびえ立つ様相は幻想的だ。奥ノ院口のWCに到着。こちらで休憩を兼ねWCを済ませる。WCの前にはツリバナの実がぶら下がる。ロックガーデン分岐の休憩所を経由し、芥場峠に到着。標高差210m上ったことになる。残りの標高差は240m。こちらで給水休憩をとる。途中、ヤマアジサイが花を咲かせる。今年は昨年に比べ、10日早い実施なので、ヤマアジサイがいたる所で満開の状況。

 

 ギンリョウソウが花を咲かせ、コアジサイが終盤を迎えているのを観察しながら、廃屋に到着。ここから若干岩登りが始まるので、手袋をし、ストックを使用している方はストックをしまい、3点歩行で登って行く。ギンリョウソウは樹木に共生する菌に寄生。白く透明感があるので、ユウレイタケとも言われる。コアジサイはアジサイ属の中では唯一両性花のみの花を咲かせる。


      水滴が滴るレンゲショウマのつぼみ                綾広の滝で写真を撮る参加者

 

左側が崖なので、キープライトを心がけ、3点歩行で、ゆっくりと登り、大岳避難小屋跡に到着。WC休憩をとる。体調確認をするも、全員が山頂まで登るとのことであった。大嶽神社で安全祈願をし、3点歩行で、ゆっくりと、美味しい昼食が待っていることを励みに、標高差100mを登る。全員が山頂に到着。山頂は雲の上で晴れていた。昼食をとっていると山並みにかかっていた雲が一時切れ、富士山と御前山の頭の一部があらわれる。雲海に浮かぶ山と言った感じで、幻想てきであった。集合写真を撮って下山。下山は特に慎重にゆっくりと時間をかけたため、芥場峠の出発が予定より20分程遅くなった。ロックガーデン経由では予定のケーブルに間に合わないことを説明するも、遅れてもロックガーデンへ行きたい人とロックガーデンへ行かず御岳山駅へ行く方に分かれる。9名中ロックガーデンへ行かない方3名をサポートが御岳山駅まで案内し、予定の1本前のケーブルに乗車し、下山。

 

 残りの6名はロックガーデン経由で下山。蕾が膨らんだギンバイソウの花を見ながら綾広の滝に到着。鳥居の向こうに落差10mの滝が靄でかすんで見える。お浜の桂も靄でかすんで見える。まだ葉の状態のタマガワホトトギス、岩肌に群生するイワタバコの葉を観察しながらWCの休憩所に到着。途中、増水していたのか、若干飛び石が水に浸かっている部分もあり、ゆっくり慎重に下山。


       ギンリョウソウを観察する参加者                 大岳山の岩場を下る参加者

 WC休憩後、天狗岩に到着。天狗の鼻がそびえ立つ。休憩後、長尾平分岐でも立休みをとり、御岳山駅に予定の時間に到着。途中若干スピードアップになったのか。16:10のケーブルに乗車し、バスに乗り継ぎ、16:30に御嶽駅に到着し、無事解散。電車が17:13発なので、一部のお客様と駅前の中華料理屋さんで乾杯!大岳山ハイキングに参加して頂いたお客様に感謝!

 

(その他観察できた植物、鳥など)

植物(付記の無いものは花):ノリウツギ、ヤマホタルブクロ、クサノオウ、キツリフネ、ガクアジサイ、ヤエノドクダミ、マタタビ、ヒメフウロ、タマアジサイ(蕾)、テバコモミジガサ(蕾)、キバナアキギリ(葉)、オクモミジハグマ(葉)、カシワバハグマ(葉)、サルトリイバラ(葉)、サルナシ(実)、ロウバイ(実)など

鳥(付記の無いものは姿):ウグイス(声)、ミソサザイ(声)など

 

【参加人数】一般17名(応募20名)

【FITスタッフ】槙田、小野、久保(幹事)

【報告者】久保 雅春