富士急・禾生駅から桃太郎伝説の・九鬼山に登り、

 

        田之倉「みっちゃんうどん」で今年の締めくくり!

 

【参加者】26名(申し込み30名、キャンセル4名)

【スタッフ】(幹事・班長)廣川 (班長)稲葉、久保 (安全サポート)槙田

【報告者】廣川妙子

 

 

日が昇る頃、前日の雨による湿気が高い気温で靄となり、辺り一面真っ白・・・。富士急車窓からの富士山も拝めず、必ず晴れ上がると信じ祈りつつ、未だ日の差さぬ禾生駅に降り立った。やがて次の電車が来る前頃、明るく見事に青空が広がり、禾生駅陸橋上から、富士山が望め思わず手を合わせる。本年最後の山笑(やまにこ)会ハイキングが、このような素晴らしい晴天に恵まれたのは、てるてる坊主まで下げて祈り続けて下さった参加者のお蔭で有り難いことだ。

 

 狭く人通りもある駅前を避け、途中の広いコンビニ駐車場にて開会式、暫く大きな道を行き2つの大橋を渡ると登山口手前に現れる、明治40年煉瓦造りの東京電力の落合水路橋は、今なお現役の国の登録有形文化財。豊かな水流をどっしり支える姿が美しい。

   落合水路橋を見る一行

天狗岩からの富士山(クリックで拡大)

  天狗岩で富士山を見る稲葉班


 愛宕神社に手を合わせ、登山道へ進む。九鬼山とは、恐ろしげな名前だが、地元の方々に愛され、保全されている幸せな山だ。百蔵山で生まれた桃太郎に征伐され岩殿山からこの九鬼の山へ逃げ延びた鬼も、あの「泣いた赤鬼」のように村人に優しく迎えられたのかもしれない。愛されるのも道理な、飽きの来ない様々な表情を見せる山道、急な登りも短くて身体を温めるのに丁度良い程、登るにつれてあちこち現れる富士山の姿も時々に姿を変え、拝む楽しさ倍増。富士山ばかりでなく、奥多摩ほか、

今まで登ってきた山々も遙かに眺めることが出来、正に今年の最後を振り返るに相応しい山行となった。

 

 突き出た天狗岩からは遮る物の無い雄大な富士山、山頂手前の富士見平、九鬼山山頂からは、窓枠のように切り開かれた木々の間からの富士山が望めた。富士山西から次第に雲が湧き上がり、刻々と表情を変えていく。富士山と反対側、九鬼山の標識が立っている側からは、10日前に登った滝子山を初め、大菩薩嶺、雲取山など山笑会おなじみの山姿が連々と広がり、我々スタッフは幾ら眺めていても飽きが来ないのだか、「沢山有り過ぎてとても覚えられないわ~」、「早く温かいうどんが食べたい。山より団子」という参加者の声・・・。

      天狗岩で富士山を見る廣川班

      九鬼山の久保班(クリックで拡大)



      九鬼山の廣川班(クリックで拡大)                九鬼山の稲葉班(クリックで拡大)

 凍結時は危ぶまれた山頂からの岩場の下りも、急斜面に巻き付くような細いトラバースも、暖かな陽気に恵まれて問題なく通過でき、稲葉さんが他日に別途下見までしてくださった迂回路も、参加者に準備して貰った軽アイゼンも幸い出番なく安堵した。やや緊張する道を下り越えると、眺めも良く安らげる「紺屋の休場」がなだらかに広がり、穏やかな日だまりとなっていて、思いの外ゆったりと過ごせた。ここで、折角持参した色々な軽アイゼンの付け方、用途等を希望者にご紹介した。

 

 「紺屋の休場」には何かを守るように張られたトラロープが目立った。あの中には何か貴重な植物が眠っているのだろうか?春に確認しに行ってみたくなった。田野倉駅へ下りる馬立山分岐の道標は、殆ど消えかかっていて要注意だが、そこさえ間違わなければ小一時間で田之倉駅に着く。下りずに直進すれば、馬立山などを経由して猿橋の駅へ出られる。今度は「山笑プラス」の企画で歩いてみましょうかと会話が広がる。

 

 砂利道の林道に出て沢沿いの道、「本当に水が綺麗で豊かな里なんですね・・・」と、澄んだ水と沢音に癒やされながら歩くと、途中に、【田之倉駅まで15分】の看板があるが、幾ら早足で歩いても20分は掛かるので、余程書き換えてしまおうかと思ったが、地元の人に伝えることにしよう。

        トラバースを歩く廣川班

      紺屋休場で軽アイゼンのミニ講習会


踏切手前の用水路沿いに田之倉駅の近道があり、トラックが走る道を通らず駅へ行ける。センニンソウとボタンヅルが同じ木に絡んで実を付けていたので、違いをよく観察することが出来た。直帰組を田之倉駅で見送り、後の皆さんがお楽しみの「みっちゃんうどん」へ向かうと「準備中」の看板を出し、貸し切りにして下さっていで感激。12月でも汗をかいた後の冷たいビールは、最高。みっちゃんうどんは、竹輪天、きんぴら牛蒡、ワカメなど具沢山で小盛でもお腹いっぱいで手打ちうどんなのに

駅蕎麦並の400(並は450)という安さ!

 

 更に忘年2次会は、大月の濱野屋で大窓から鬼が籠もった岩殿山を仰いでの一時、美味しい肴で一杯、飲まない人もクリーム餡蜜に舌鼓を打ちながら、山の話しに花が咲いた。3次会までいらした方々、流石お元気で羨ましい限り・・・。山笑(やまにこ)会は、そのような頼もしい方々のお蔭で来年も可能性を広げ、更に楽しみを見つけていくことだろう。感謝感謝で今年も終わった。

 

 平成最後、そして新しい令和への代変りの年、今や常連となって下さった方々、新しく参加して下さった方々と無事に楽しく過ごすことが出来、お陰様で無事に年末を迎えることが出来ました。お支え下さった全ての方々に感謝申し上げます。皆さま、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。


みっちゃんうどんで乾杯!(クリックで拡大)