晴れの予報が終日ガス、白い世界を歩き山頂へ、山頂からしばらく岩稜帯歩き、

  東京都の源水「水干(みずひ)」周辺には、最盛期のハナネコノメの群生、下って、

     今度はツルネコノメソウの群生。歓声を上げながら歩いた、笠取山だった。

             ~2022年4月28日(木)~

 

 

本日登る山は笠取山。埼玉県秩父市と山梨県甲州市の境にある1953mの奥秩父の主脈の一つだ。塩山駅の集合時間に間に合う列車が到着したがどうも1名見当たらない。探していたら幹事に連絡が入り間違えて乗換え駅で降りず間に合わないと言うことで残念ながらキャンセルとした。参加者は19名となった。

 

8:30集合場所の塩山駅から3台のジャンボタクシーに分乗し登山口の作場平へ向かった。途中柳沢峠を通過するのだが、標高1300m~1400m以上になるとどうも雲の中に入るようで周囲は真っ白の霧に包まれている。約1時間後1310mの作場平登山口に到着した。参加者各々準備を整えて頂き、9:30頃スタッフ班を先頭に歩き始める。まるで雲霧林の中を歩いているようだ。もちろんここは雲霧林ではないのだが。そうした中でコケが瑞々しく輝いている。このような霧に包まれる日が多いのかコケに覆われた様子を横目に先へ進む。更に歩みを進めると小さなハナネコノメ、ネコノメソウ等が登山道の両脇に現れじっくり見たいところだが、下山時のお楽しみにして頂き、先に進む。


 笠取山三角点の集合写真(幹事班)   笠取山三角点での集合写真(スタッフ班)     笠取山山頂(幹事班)

笠取山は奥深い場所にあるため市街地よりも約1か月遅い季節の移り変わりのようだ。タチツボスミレやエイザンスミレが登山道の斜面を美しく彩っている。周りは白い霧に覆われる中だがそうした花々に心奪われながら歩を進めることが出来る。往復のルートを変えて登りは見どころのちいさな分水嶺を通り、下りにメインの見どころ水干を通るルートとした。11時少し過ぎに予定より早く笠取小屋にまずスタッフ班、そして幹事班が到着。トイレもベンチもあるのでここで昼食だ。思い思いの場所に座り昼食だ。風はないが霧の中でじっとしていると肌寒いので予定より早めにスタートとした。それでも参加者はみな準備万端だ。みなさん手慣れたものだ。


 笠取山山頂直下のスタッフ班    山頂直下をあえぎつつ登るスタッフ班    山頂稜線の岩場を歩く幹事班

11:30過ぎに見どころ、小さな分水嶺に到着した。笠取小屋を過ぎた後の小さなピークだ。このピークの東側に降った雨は荒川、西側に降った雨は富士川へ、南側に降った雨が多摩川となる。その分水嶺だ。三方向へ流れるがいずれも結局太平洋へ流れ出る。その後見た目は絶壁の如く見える山頂へ続く登山道が見えるのだが、幸か不幸か今日は霧でその絶壁があまり良く見えず、知らぬ間に急登の登山道へ突入した。スタッフ班が衣服調整で止まっている間、幹事班は歩みを止めずゆっくり登った。時間にすればわずか10分程辛抱して登れば山頂だ。暑さがないだけ登りやすい。みなさん黙々と登る。途中で立ち止まる方も居ないのだ。


   稜線の岩場を登る幹事班       笠取小屋での昼食(スタッフ班)      ヤブ沢峠から下る幹事班

幹事班が12時頃山頂へ到着した。すぐにスタッフ班も到着だ。なんと足並みが揃っていることか。双耳峰ではないのだが、東側と西側に山頂表示あり、三角点がありわずかに高いのが西側の峰だ。まず、西側でそして少し進んだ東側の山頂表示前で、班毎に記念写真を撮った。そしてこの先しばらく岩稜帯が続くのだ。足場もあるので三点支持で落ち着いて下れば全く危険はない。幹事班を先頭にスタッフが続いて慎重に下っていく。何事もなく普通の登山道になり、次の見どころである水干だ。みなさん一度は見たいと思っていたと異口同音におっしゃっていた。多摩川へそそぐその最初の一滴をゆっくり見て頂く。が、なんとその直前に進行方向右手斜面にハナネコノメの群生があるのだ!下見では全く無かったのだ。 ここは登山口付近にあったものより標高が高い分丁度見ごろの可愛らしい赤い葯のある花にみなさん歓声をあげた。見事な群落なのだ。幹事もここまでの群落は初めてで感激した。その歓声の直後に見どころの水干だ。ここでもゆっくり写真を撮って頂き、さぁ下山だ。


水干(みずひ)付近のハナネコノメ群生   ヤブ沢付近のコチャルメルソウ      ヤブ沢付近のツルノコノメソウ

間もなく昼食を取った笠取小屋に到着だ。トイレ休憩後、登ってきた道とは違うヤブ沢峠を通るルートから下る。当初の予定時間よりも登りの時点で約30分早いペースだったため唯一電話が通じる山頂で幹事はタクシー会社へ迎えの時間を約30分早めて頂くお願いをした。とても綺麗な清流(源流)脇の登山道を歩きながら分岐を過ぎ登り始めた登山口へ向かう。そしてハナネコノメ、ツルネコノメソウ、マルバネコノメソウの群生が現れる。そして今度はゆっくり見て頂いた。そしてまた幹事は驚いた。下見で絶対あるはずだと探しに探したが無かったコチャルメルソウがあると先を歩いていたスタッフが言う。


  水干(みずひ)~多摩川の源流   小さな分水嶺(埼玉、山梨、東京都の分水嶺)     ヤブ沢の源流

ここでも参加してくださったみなさん大喜びだ。そして登山口に戻った。そうして当初予定より30分早く迎えに来たタクシーに乗車し無事塩山駅に到着し、解散となった。

 

 

 参加してくださったみなさま本当にありがとうございました。楽しい一日でした。

・参加者:19名(申し込み21名、キャンセル1名、当日キャンセル1名)

・スタッフ:小野(幹事)、稲葉

・報告:小野(30年)


    木橋の多い源流を歩く    ツルネコノメソウの群生地で集合!(幹事班)オオカメノキの前でも集合!(幹事班)