天狗ノ滝、綾滝、つづら岩、そして富士山は見えなかったが、
迫力のある大滝を見た、満足の3滝巡りだった。
武蔵五日市駅を8時50分にバスが出た。小型バスなのでわれわれ一行全員で席が埋まった。25分揺られて9時15分に千足(せんぞく)バス停に着いた。このコースの魅力である3つの滝の説明、コースのポイントを説明した。予定通りに9時30分に出発した。今回も2班編成だ。
まず車道歩きなのだが、この車道が結構きつい。途中、ツリフネソウがあって、今にも破裂しそうな果実があったので、みなさんに触って試していただく。本日の「見どころ資料」にも解説しておいた。朝一番から20分ほど汗を流して登山道入り口に到着。この日の天気は、大方の予想では午前中は曇り、午後は晴れる可能性が高かったが、朝、少し晴れ間が出て期待を持たせた。
ここで服装調整をして、班別の編成とした。山笑(やまにこ)会ではコロナ禍のために昨年4月から名札を使用しなくなった。常連さんがほとんどなので、なくてもほとんど支障がないことがわかった。登山口から5分ほど歩くと、分岐に出る。右に行くと天狗ノ滝を見ずに滝の上に出る。天狗ノ滝を見るには左に行くのだ。すぐ岩場になり、渡渉して沢を超えて上にあがると前方に道標があり、その先に小天狗ノ滝が見えている。そこからさらに上にあがると前方に大岩があり、右に巻くと左手に天狗ノ滝が目に入る。そして岩場を下ると滝の釜に到達する。少々滑りやすいので、注意した。幹事は下々見のときここで転んだのだ。
富士見台の幹事班 富士見台のスタッフ班 富士見台のセンブリ(小野さん提供)
場所が狭いので一息ついて、右の岩場を登り切るとさきほど分岐した山道と合流する。足場もいいので、ここで休憩した。すぐに後続班が来るので、追われるように出発した。ここから比較的緩やかな沢沿いの道を20分ほど歩く。セキヤノアキチョウジが見られた。前方に倒木が沢をふさぐ様に倒れていて、その先に綾滝が見える。天狗ノ滝よりずっと落差が小さいのだが、近くで見ると同じように迫力がある。滝の全景をきれいに撮ろうとすると岩の上を滝の近くまで行かないと写せない。
さて、ここからが本番だ。つづら岩まで一本調子の急な登りがある。これまで歩いた距離の1/3なのに時間は同じだけかかる予定で標高差で300mある。50分で通過する予定なので途中で一回休憩するつもりで歩き始める。岩場を登るか階段状の山道だ。途中、道が急で狭いので休憩しやすい場所も少ない。歩みを止めて下を見ると、なかなかの高度感がある。ここがあるので山笑(やまにこ)プラスと判断したのだ。
後続は大きく遅れもせずに着いてくるし、大きく遅れるような方もいなかった。比較的広い場所で休憩を取って周囲を見るとみなさん元気そうだった。ただし、全員、大汗をかいていた。この辺りで残念ながらガスが出てきた。稜線とつづら岩は白いガスで覆われていた。ときどきモミの巨木が出てきた。またガスの中を歩き始めた。15分ほどで「つづら岩」直下の道標に着いて、歓声が上がる。左側につづら岩を巻く道を進む。10分弱でつづら岩左側の稜線(馬頭刈尾根)に着いた。ほぼ予定通りでほっとした。バスに遅れるようなら、タクシーを呼ばなければならないのだ。予定の余裕時間は20分だった。
つづら岩直下の急な登り 大滝手前の渡渉点 大滝手前の木橋を渡る
休憩すると足元にキッコウハグマがあった。そして後続の班が到着したので、富士見台を目指した。少し先に看板があり「この先道悪い」と書いてある。みなさん「関東ふれあいの道なのに道が悪いの」とおっしゃる。正確には「関東ふれあいの道としては道が悪い」のだろうと思う。富士見台まで岩っぽい道が続くのだ。岩場が好きな方にとっては楽しい道だろう。ガスのかかる中を歩いていくと15分ほどで前方に小高いピークが見えて、上に東屋らしきものが見えた。富士見台に到着だ。東屋とベンチがいくつかあるので、ここで昼食休憩とした。時間に余裕があるようなので、25分休憩とした。
中央の木に山の名前の看板があって「大怒田山」と書いてある。周りに赤く色づいたツタウルシがあった。後でスタッフにセンブリがあったと聞いた。後続の班もすぐに到着。出発前にお決まりの集合写真を撮った。この日は幹事の班は、歩く順番がずっと同じだった。歩きながら後ろを見て、2番目の方が遅れていないことを確認して、さらに8番目と9番目を確認して先に進む。登りはそうでもないのだが、下りが不得手な方がおられて、間隔があくことがある。富士見台から先には、覆いかぶさるようなやぶがあって、それを過ぎると展望台に出てベンチがあるが、この日は展望はなかった。残念だった。さらに登り気味に進むと白岩分岐だ。この先をさらに進み、左に行くと白岩バス停に出る。バス停を右に行くと、そば屋の「深山」がある。
白岩分岐を右に行く、気持ちのいい下りがある。山腹を巻きながら下って、大きく右に下りながら進む。道が徐々に岩っぽくなって、白岩分岐から20分ほど下ると滑りやすい岩の階段に出る。ここは時間にして10分もかからない下りなのだが、転倒しないように散々注意しておいた。この日は視界に入るのは5番目までだった。以降は少し待って確認して先に進んだ。沢まで下り切ると一安心でもう滑りやすい道はない。後続を待つ。休憩中に見慣れない人がいるなと思ったら、別の登山者だった。ここの下りは、大勢がゆっくり休める場所がない。
天狗ノ滝(小滝もある) 綾滝 大滝
沢の右手を下って行くのだが、途中で木橋が3連続で出てきて、その先で左に渡り、河床に下りる。降りて2~3か所、岩場を通過する。その先で「東京都森林組合」が間伐作業をやっていて驚いた。岩場が出てきて、渡渉する。するとまた木橋が出てきて、右手に大滝が見える。大滝の手前に沢を渡る大きめの木橋があり、そこが大滝の撮影ポイントだ。ここまで来ると本当に安心できる。ゆっくり休憩できる場所ではないので、下の駐車場まで下ることにした。林道の駐車場には10分弱で着いた。駐車場から大岳鍾乳洞までは15分ほどで、大岳鍾乳洞入口バス停までは40分程度なので、これで14時45分発のバスに遅れることはないと安心した。
定休日の鍾乳洞は、心配した通りトイレにも鍵がかかっていて、みなさんにバス停まで我慢していただいた。全く申しわけない。今回は幹事の失態続きで、参加者のみなさんに深くお詫び申し上げる次第だ。ご参加ありがとうございました。
・参加者:16名(申し込み17名、キャンセル1名)
・スタッフ:稲葉(幹事)、小野(班長)
・報告:稲葉
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