会津の盟主「会津駒ヶ岳」にやっと対面できた、山中、ずっと高山植物が
目を楽しませてくれた。小屋は貸し切りで、山笑(やまにこ)メンバーで
楽しんだ。~2024年8月21日(水)~22日(木)~
8月16日(金)から1泊で会津駒ヶ岳の企画の下見の予定日だった。が、短期予報は台風が関東地方に接近中という予報だった。福島県の会津の桧枝岐は曇りだったが、山は終日雨。翌日も雨という始末だった。そんな下見だった。21日のイベント開催日。快晴ではないが、そこそこのお天気に恵まれ無事実施となり、集合場所に会津高原尾瀬口駅に所定の時間(全員同じ電車)に集合し、バス乗車になった。
1時間10分程で登山口のバス停に到着し、すぐそばのトイレに寄り舗装路を約30分程登って本当の登山口にたどり着く。お天気もまずまずハイキング日和だ。そこで簡単に開催式を済ませ出発とした。
会津駒ヶ岳の山頂です
中門岳の池塘の前です
これよこれ!(川原さん)
ここから本格的な登山道なのだが、いきなり急登なのだ。その旨はあらかじめ幹事から参加者に連絡済で、さらにゆっくり歩くともお伝えしていた。当日宿泊予定の山小屋=駒の小屋は食事の提供がないので自炊室で夕食予定なのだ。この小屋には水場も無ければ電源も無い。不便と感じるか山らしいワイルドな生活を楽しむか。。。幹事は案内連絡で水は一切無い、コンセントも無いと明確に連絡したが、さすが山笑(やまにこ)会の常連の参加者は山行に慣れている方々ばかりということで、逆にそれを楽しみますという返信も頂いた。頼もしい限りだ。スタッフは参加者の男性陣はまだしも女性参加者に対し水が全くない過酷な状況に気を揉み心配していたが、そんな心配は無用だったようだ。
歩き出した時間が11時過ぎ、参加メンバーも早朝家を出てきているので12時頃に丁度着いた若干平坦かつちょっとした広い場所で昼食、軽食タイムとした。一泊の山行のため普段のハイキングよりも重たい荷物を背負って、更に急登が続く中を歩いた。特別危険という箇所はないのだが、それでも滑りやすい赤土の露出箇所、プチ岩や段差の激しい登山道をスタッフ含めて15名はある時は綺麗な花で盛り上がり、ある時は給水タイムでワイワイと、歩くときは黙々と進んだ。
舗装路ではソバナ、ツリフネソウ、キツリフネ、キンミズヒキが、少し登るとホツツジや真っ赤な実を付けたムシカリが、何やら歴史を感じるメモ書き(実際に桧枝岐の方々がメモった)をされたブナの大木が現れたり、背丈の高いエゾリンドウやクロヅルの花と、すでの翼が目立つ状態のクロヅルの実に目が留まったりと忙しい。アキノキリンソウの黄色の花も目立つ。
これは良く撮れたキンコウカ
イワイチョウも盛りだった(有田さん)
もうすぐ駒の小屋という場所の木道(川原さん)
そんなこんなで水場に到着だ。ここで大休憩だ。水場とあっても実際は約2分下って行かなければ山水にありつけない。そこで希望者とスタッフ2名が水を汲むため水場へ下りた。途中に足場の悪い結構な急坂がある。そして各々用意していた空のボトルに分けた。足りない分は幹事が再び下りて汲んできた。この山水は冷たくて美味しく、みなさんこれでまた頑張るぞという気になり出発となった。
急登は徐々に緩やかになり年季の入った木道が現れ、更にとても綺麗な木道に変わり湿原が現れ、ベンチがある休憩場所に到着した。ここでもキンコウカやイワイチョウ、イワショウブと湿原の花で盛り上がる。そんな花を見て元気をもらう。可愛らしいキンコウカの花もそっと手で触ると意外に固いと感心している方もいる。池塘を挟んだ向こう山々を見ながら疲れも癒される。
途中ヘリコプターが何やら運んでいてどうも木道修復の資材のようだ。小屋に到着すると木道を直すスタッフがベンチで休んでいた。彼らは小屋のそばでテントで寝泊まりのようだ。本当にご苦労なことでありがたいことだ。挨拶して小屋へ向かった。概ね予定時間ではなく予想時間に小屋に到着だった。
長く続く木道と先頭班の最後尾を悠々と歩く(有田さん)
ガスの中、中門岳に向かう(鈴木さん)
みんなで逆さ駒を撮る(川原さん)
小屋の受付を済ませて2部屋に分かれて片付けが済んだ方から夕刻の景色を見る為に小屋前の大池を眺める。ここで池に逆さ駒ヶ岳が写るのだ。木道修復の方が全員で写真を撮ってあげると申し出てくださりお言葉に甘えて写真を撮って頂いた。小屋も一緒に入った良い写真だ。
夕闇が迫り風も冷たくなってそろそろ夕食のために自炊室に集合だ。ここで基本的には小屋でレトルトのごはんやカレーを買って頂き、全員カレー(カレーが嫌な方は別途お好きなもの)ということにしていた。まずはビール、他アルコール、お茶やコーヒーを飲んで一服して、それじゃあと、スタッフが持ってきたガスやコッヘル、小屋でお借りした大鍋でカレーやごはんを温めてワイワイと夕食タイムとなった。スタッフが紙皿を用意してくれていた。実はこれと同じような場面を6月にも行っている。平標山の避難小屋宿泊メンバーはこんな夕食は2度目だ。
肩寄せ合ってランプの元での夕食はなかなか味わい深く楽しい。食事が質素であっても美味しいのだ。小屋の消灯時間は20時だが、19時過ぎには全員部屋に戻って寝る準備やもう寝る体制となっていた。翌朝は4時起床、5時には朝食、6時には出発というスケジュールだ。夜は星空を期待したが真っ白にガスっていた。
小屋と大池の前で集合!
これは逆さ駒じゃなくて逆さ駒の家
夕食後のランプを囲んだ語らい
翌朝も真っ白だ。4時にはごそごそと準備開始して5時前にはスタッフ2名でお湯の準備をして紅茶、コーヒー、緑茶等(これもスタッフで準備)、みなさんお好きなものを飲み、朝食もご自分で用意して頂いたものを食べた。順次、朝食を終えた方から片付けて荷造りなど出発準備となる。今回は小屋から会津駒ヶ岳山頂経由で中門岳へ行き山頂を巻いて小屋に戻るので重たい荷物は小屋で預かってもらい、身軽になって出掛けた。
ここから木道を進むのだが、夜露、ガスで木道が濡れている箇所が多々あり、細心の注意を払って歩いて頂く。足元に集中してもらい、何かを見たいときは立ち止まってもらった。山頂へは約10分程で到着なのだが、濡れていたり、壊れかけた木道はなかなか怖い。木道の注意の看板もある。山頂で記念写真を撮り、次は中門岳だ。大きな池、池塘があり「中門岳」の表示板もあるのだが、実は本当の中門岳山頂ではないのだ。
中門岳への木道も晴れているとルートが明確に見えてたおやかな中門岳も良く見えるはずなのだが、今朝は真っ白だ。逆に言えば幻想的でもあるが、先頭の幹事は15名の最後部が見えない位真っ白な時もある。それでもハクサンフウロがまだ咲いていたり、オトギリソウ、モウセンゴケ、チングルマの可愛らしい花穂や小さなミヤマリンドウがひっそり咲いているのを参加者は熱心に見ていた。そうしている間に中門岳だ。ここでも全員で記念写真を撮り、本当の山頂へ。といっても本当の山頂にはベンチ(休憩地)しか無くて標示はないのだ。朝一番の歩きのため、花をゆっくり見るため、木道に気を付けて歩くため等で中門岳へ行く時は休憩も何度もしたのだが、小屋へ戻る時は一気に戻ることにした。足元だけ細心の注意を払って頂く。
木道の脇のサワギキョウ(鈴木さん)
中門岳の帰りにたまたま見つけたモウセンゴケ(有田さん)→右の写真
帝釈山、田代山方面(鈴木さん)
そして小屋前で今度は下山のために身支度を整えてもらう。トイレも国道付近の登山口まで無いのだ。8時30分に出発ということで準備だ。丁度8時30分にスタートとなった。下山は昨日登ってきた道なので、新たに見るものも無いので取り立てて立ち止まることもなく一気に下山だった。昨日寄った水場まで幹事班は休みも取らずに下った。そこまで休まず歩かせてしまったが何とかみなさん我慢してくださった。ここでゆっくり休憩とした。一人の方は水を汲みに下って行った。
間もなく戻ってくるか来ないかの時にスタッフ班が到着した。今回はゆっくり歩くスタッフ班、普通に歩く幹事班という具合に分けたが、特に離れることもなく概ね一緒に歩くようになった。この後は急坂下りが続く箇所になるので滑って転んだりしないように注意喚起し、ゆっくり安全第一で歩いて頂く。途中プチ水分補給休憩を挟みながら下り、全員無事に登山道の登山口の急階段を慎重に下りた。
さぁ、次はお楽しみの温泉と桧枝岐の名物「裁ちそば」を食べて帰ろうと元気が出る。「駒の湯」組と「燧の湯」組に分かれて約1時間後にお蕎麦屋さんで落ち合うことになっていたが、なんとその日に限って3軒あるお蕎麦屋さんが様々な理由で休みだ!なんということだ・・・・そこで、予定のバスより1時間早いバスで会津高原尾瀬口駅へ行きそこの売店、兼、食堂でお蕎麦を食べて帰ることになった。
あらかじめ予約していた特急券を変更しなければならない等てんやわんやになったが、それでも少し時間があるのでお蕎麦を食べた人、切符の件でそこまで余裕のない人も居たが、当初の予定より早い特急に全員乗ることが出来てホッとした。最後バタバタしてしまって申し訳なかったが、元気に全員帰路につくことが出来て良かった。
今回は最後までキャンセル待ちをしてくださった方が実に4名もいらして本当は全員お連れしたかったが、山小屋の人数制限のために叶わなかった。参加して下さった方にも、キャンセル待ちをしてくださった方にも同じお礼を申し上げます。ありがとうございました。そしてキャンセル待ちの方々には申し訳なかったです。
参加された方には改めてお疲れ様でした。ありがとうございました。キャンセル待ちの方々も含めて、スタッフ一同、感謝感謝です。
・参加者:13名(申し込み18名、キャンセル1名、キャンセル待ち4名)
・スタッフ:小野(幹事)、稲葉(班長)
・報告:小野梨香(30年)、写真(小野、川原さん、鈴木さん、有田さん)
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