2年越しの谷川岳企画、雨にも降られず、無事に終了、

    夏の谷川岳の大展望はやはり、良かった、・・・8月9日(火)

 


右手に朝日岳、白毛門が見えてくる    オキの耳からトマの耳とオジカ沢の頭   オジカ沢の頭と俎(マナイタ)グラ

 

 本来ならば8月4日の開催だった谷川岳ハイキングは悪天のために8月9日の延期日開催とした。いや、本当の本来は実は昨年の826日(木)だった。9日の天気予報は晴れ。当初ご参加予定の方が数名延期日だと都合が悪く参加者は減員、捨てる神あれば拾う神ありで、延期日ならば参加出来るという方のお陰で20名の定員に。そしてスタッフ3名で23名の山行となった。

 


      幹事班が登る         熊穴沢避難小屋から岩場が始まる        やっと稜線に出る

 天気予報通り、快晴の上毛高原駅に到着。全員同じ新幹線に乗っているはずなので集合場所の谷川岳ロープウェイ行バス停に次々に参加者が集まりバスに乗車。あらかじめバス会社には連絡しておいたため大勢座れる大型のバスだ。それで全員座ることが出来た。にも関わらず立つ方も多くいた。要するに人気の山なのだ。約50分の乗車後、谷川岳ベースプラザ(RW乗降場所)に到着。それぞれトイレ等、準備をして頂きながら人数確認後、団体のRW往復チケットを購入し配り、すぐにRWに乗って頂いた。天神平に到着後にまずそこから見える雄大な景色、群馬新潟の県境の朝日岳を楽しんでもらい、簡単な開催式を行い準備体操、登山開始準備をして歩き始める。

 

 標高約1300mの天神平から天神尾根を歩くのだが、ここはまだ木道の緩やかな登りで班長はじめみなさん足慣らしがてら歩く。谷川岳は場所柄標高のわりに森林限界も低くお天気が良いのは良いが、日差しをもろに受けて夏は要注意なのだ。今回も一人2ℓの飲料を持つようにお勧めしている。ゆっくり目に歩いて約30分に一回の給水休憩を取り、熊穴沢避難小屋に到着。暑さで汗だくだがみな元気でやれやれという感じで休憩。登りは幹事班、スタッフ班、最後尾にサポーターという万全状態なので各班長は安心して歩ける。


   トマの耳には後で(幹事班)        先にオキの耳(幹事班)      班長も一緒、オキの耳(幹事班)

 さてここからがこの山の核心部分の登りにはいるのだ。鎖、ロープ場の連続だ。そうやって標高を稼ぐ。鎖場といってもしっかりした足場もあり三点支持で慎重に歩けばまったく危険ではない。ここも安全第一で慎重に登っていく。ひとりひとり確実に足場を確認しながら歩を進めているのを確認しながら前に進む。先を歩きながら後続の確認をするのだが、急坂のため下が見えないときがあり、人数確認に時間が取られる。

 

 不良者が出た場合は、その場で待機していただき、後続のスタッフとサポーターに対応を任せ、スマホで幹事に連絡を入れていただくこととしていた。今回は天狗の溜り場で幹事班の一人が遅れたので、後続のスタッフが本人と相談し、最終的にサポートが同行して先に下山することとした。


    登り始め(スタッフ班)         トマの耳(スタッフ班)         オキの耳(スタッフ班)

 岩場の急登、休憩を繰り返し天狗の溜り場へそして、更に先の肩の小屋に到着。幹事班はほぼ予定時刻に到着だ。実はここでちょうどお昼時間なのだが、大きな荷物はデポって身軽になって先に山頂を目指す。結果的にこれは大正解だった。(もしここで昼食を取ってから山頂を目指していたら途中で雨に降られていたのだ)。幹事は少し休憩して山頂を目指すか、幹事班の遅れたメンバー他、後続班の到着を待つか悩むが、考える内にスタッフ班班長が到着し、遅れたメンバーの状況が把握できたので幹事班は山頂、双耳峰のトマノ耳、オキノ耳を目指すことにした。

 

 これがまた近そうで実際は意外と遠い(遠く感じる)。アップダウンのせいなのだ。この道もなかなか厳しく簡単に山頂を踏ませてくれないのだ。さすが谷川岳なのだ。 幹事班は班メンバーと相談して先に奥の「オキノ耳」1977mを目指すことにした。手前のトマノ耳に先に行くと更に奥に行くという気分がなんとなく萎えるのだ。そこで今回はまず奥の最高峰のオキノ耳へ行き、戻りながらトマノ耳を制した。残念ながら群馬県側は真っ白で何も景色は見えず、新潟県側の山々は見える。高山植物も彩り豊かに咲いていて疲れた身体も花々に励まされる。標高を上げながらふと周りに目を止めればお花畑がちょこちょこ現れ気持ちも和む。黄色のキオン、キンコウカ、コキンレイカ、濃いピンクのシモツケソウ、紫色のミヤマシャジン、濃い紫色のタテヤマウツボグサ。ウメバチソウやワレモコウ、山小屋付近にはミヤマトリカブトも花を咲かせ、季節の移ろいも感じる。

 


   オキの耳(スタッフ班)            ヤマハハコ               ウメバチソウ

 花は誰も見なくとも綺麗に咲くのだ。見てくれるから咲くのではない。どんなに強風でも懸命に美しく花を咲かせる植物に心癒され、励まされるのだ。山に登る度に幹事は励まされている。みなさんそんな花の写真を撮りながら楽し気に登って山頂を極めた。みんなで記念写真を撮り、またみなさん思い思いに写真を撮られて落ち着いたところで肩の小屋まで下山。あと少しで小屋到着というところで、雨が降り出した。しかもまずまずの大粒の雨粒だ。さぁどうするという時にスタッフ班も戻ってきて、小屋の食堂へ避難させて頂いた。コーヒーや甘酒を注文してホッと一息。注文等取りまとめてくださったお二人の方に感謝。

 

 そんな中で遅れていた方もサポーターと小屋へ到着。お元気そうな顔で一安心だ。体調不良になった方は小屋へは来ず、これから下るサポーターを待って一緒に下ることになっている。サポーターが重要な仕事をしてくれたお陰で各班長も安心して下山開始出来た。ランチタイムがあったのかなかったのか?良くわからない状態のままさぁ下山しましょうとなる。トイレを済ませて準備を整え、メンバー確認後、下山開始。結局、小屋で雨宿りしている間に雨は止み、準備はしたものの濡れずに済んだ。しかしながら、鎖場の岩場は濡れているのでより慎重に岩場通過をしなければならない。 ここでも安全第一、滑りやすい蛇紋岩に打ち勝って下山するのだ。そんな雨に濡れた岩場もみな無事通過、歩きなれた山笑(やまにこ)会の常連さんはさすがだと改めて感心しきり。


        ホツツジ                ノギラン              コキンレイカ

 標高が下がるにしたがって蒸し暑さが顔を出し、改めて下界が近いと認識させられる。危険な岩場も終わり、濡れた木道も慎重に歩いて頂き、ロープウェイの乗降場所がもう目前だ。みなさん無事に下山完了。のんびりしている間もなくRW乗り場へ行き、すぐに乗車、すでに乗車予定していたバスがすでに他のお客さんを乗せて定刻時刻になるのを待っているではないか・・・。全員いるのを確認して乗車。現地集合だった方に別れを告げてスタッフもバス乗車。バス発車時刻までの余裕な時間はなかったが、無理だと思っていた予定のバスに乗れて一安心。途中の水上駅でバスを降り、上越線に乗る方、ご案内した立ち寄り湯に行く方、そのままバスで上毛高原へ行き新幹線に乗る方に分かれて解散となった。

 

 色々ハプニングが起こったが、幹事をはじめスタッフは参加してくださったみなさんの笑顔に救われた一日だったと思う。谷川岳はやはり甘く見ちゃいけない立派な百名山なのだ。今後もこうした名山の企画を続けるがバージョンアップしたより安心安全な登山企画としたいと心から誓った幹事だった。

 スタッフ一同、ご参加くださったみなさまに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。


       アクシバ                 リョウブ              クガイソウ

・参加者 20名(申し込み22名、雨天等キャンセル4名、延期日追加参加2名)

・スタッフ 小野(幹事)、稲葉(班長)、福山(サポーター)

・報告 小野梨香(30年)