まさしく、案ずるより産むが易し、だった大寺山・鹿倉山ハイキング
~4月9日(金)~
2021年4月9日(金)は奥多摩駅を8時50分に出る「留浦(とずら)」行きのバスに乗る予定だった。電車は8時3分着と8時42分着があって、駅でのトイレタイムを考慮すると8時3分着が望ましいだろうと、参加者には8時3分着をすすめておいた。そうしたら参加者15名中、14名が8時3分に来られたのには少々驚いた。そんなもので、バスが出る前にバス停の前で今回のコースの説明をさせたいただいた。われわれ17名に、8時42分の電車で来られた他の方々も大勢いてバスは立つ方が出るほど混んだ。
前夜、ある方からメールをいただいた。ある地図には、深山橋(みやまばし)から大寺山まで所要時間が1時間30分とある。幹事が参加者に送ったメールには大寺山までの所要時間は1時間10分とあるが、本当にそんな時間で登れるのだろうかと。バスが深山橋に着いて、そば屋「陣屋」の脇に移動して、「トイレに行きたい方は済ませて下さい」というとほぼ全員が行ってしまった。これで予定した開校式の時間がなくなった。しかし、質問者の疑問には答える必要がある。下見の時はスタッフ2名で1時間かからなかった。その時間に10分プラスして1時間10分にした。多分、大丈夫でしょうと。答えを書くと、幹事の班は5名だったが、1時間9分で着いたのだ。スタッフの班はもっと早かった。心配された方もそのペースで歩いたのだ。
2019年に金風呂(かなぶろ)から林道を歩いて大寺山に登ったことがある、7月のことだったろう。下って陣屋に出て、陣屋でそばを食べた。さらにケーブルの廃駅を見学して、ドラム缶橋を渡って小河内神社に寄ったのだ。そこからバスに乗って奥多摩駅に向かった。あのときに参加された方が、そのハイキングを思い出しておられた。あのときに参加されて、以降、顔を見なくなった方もいるのだが、新しく常連になった方もいる。ついでに書いておくが、あのときのそばの味は評判が悪かった。下りでは足元が不如意な方もおられた。やせ尾根と最後に急な下りがあるのだ。
最初の急な斜面を登る小野班 まだまだ続く登り(小野班)
ということで本題だ。予定通り9時15分に歩き始めた。前を見ると先頭班の方が二人、濃いピンクの花を付けた樹木を見ながら、そば屋の主に「何の木ですか」と聞いていた。ハナモモの木なのだ。登山口に着くと、古タイヤを順番に積んだ道になっている。それが終わるとジグザグの急な登りになる。これが本当に急なのだ。登山口の標高は約535m、最初の小高いピークが約635mだ。この100mで頑張ると後に響く。それを説明をしながら後ろを見ながら意識的にゆっくり歩いた。幹事にとっては下見の時より遅いので楽なペースだ。途中、一か所だけロープがある。下りのために誰かが設置したのだろう。みなさん遅れることもなく歩いた。小ピークについて時間を確認したら14分しかかかってない。下見では13分だった。これで大丈夫だと確信した。
5分休憩して歩きだした。皆さん元気全く問題がなかった。ここから見える前方のピークは760mほどらしい。なだらかな登りが続き、今度は少し左に寄って稜線に出る。稜線に出る付近はホッとする場所だ。稜線に出て時間を見ると約35分で、ここが大体中間だから、大寺山まで1時間10分で行けるのは間違いない。スタッフ班は先に行き、前方で休憩しているようだった。左側の山の斜面にピンクのミツバツツジが明るくきれいだ。花びらを落として、若葉が広がっている樹木があって、ミツバツツジだった。雄しべの本数を確認してみなさんに説明した。ミツバツツジの雄しべは5本なのだ。また、歩き始めた。やせ尾根を過ぎて、山頂直下のやや急な登りに入る前にもう一度休憩する予定だった。
少し登ると、先を行くスタッフ班が見えた。ここはアセビが多く緑色が目立つコースだ。さきほどより傾斜は緩い。また80mほど登ると844mのピークでここからやせ尾根に入る。右側に切れている。注意して通過していただく。やせ尾根が終わって休憩の予定だったが、そこから山頂まで10分程度だったので、給水だけしてそのまま登りきることにした。かなり高度差があるように感じられるが、登り始めると大したことはない。右手に見えてくる大伽藍を期待しながら登ると、5分もすると右上の樹間から大伽藍が見えてきた。幹事は何度も見ているが、いつでも、この瞬間だけは安心し少し感激する。少し遅れ気味だが、5人とも予定時間通りに大伽藍に着いた。スタッフ班は、4分ほど早く着いたそうだ。
ヤドリギの落下した花 樹間に見える大寺山の大伽藍
大寺山の山頂は初めての方が多いようなので、10分間、休憩とした。全体が白で4面に金色の仏陀が飾られている。その前面には巨大が獅子が2頭端座している。体力に自信のなかった方に、大丈夫ですかと聞くと、「まだわかりません」というが、ここまで来たら最後まで歩くしかない。ここでギブアップしたら、林道経由で金風呂に下っていただく予定だった。みなさん予定より早めにスタンバイされたので、スタッフ班を追って歩き出した。約1時間半で標高300mを登るので、全体的に緩やかな山道だが、小ピークを何度か登る。歩き始めて15分弱で右側に鴨沢に下る道がある。今年の3月27日にここを初めて下ったが、道が荒れていてお勧めできるコースではない。
最初の小ピークを過ぎると、スタッフ班が見えて、地面を見ていた。ヤドリギの花が落ちているのだろう。近づいて地面を見ると確かに黄色い粒があったが、上にあるヤドリギは黄色味を帯びていない、花の時期が終わっているのだろう。次のヤドリギまで歩いて上を見ると、黄色味を帯びており確かに花が咲いていた。ゆるやかに少し下り、緩やかに登るとやがて少し広いピークに出てタナグチ山の山頂だった。ここは注意しなければ直進するところだ。スタッフ班のメンバーが二人残っていたので話をした。タナグチ山を過ぎて、二つ目の小ピークにたどり着く前から、林道が出てくる。林道を歩いたり、林道わきの山道を歩いて鹿倉山に着くことになる。
林道を前方に見て休憩した。次は鹿倉山の山頂に着く。右手側の樹間から、下方に大伽藍が見える。休憩して左側に渡りしばらく林道の脇を歩いた。林道を歩いたり、おおむね林道の左側の斜面を歩いて、予定より3分遅れで鹿倉山の山頂に着いた。スタッフ班が先に休んでいた。スタッフ班は予定通りに12時45分に出るという。われわれは、今川集落で待ってくれているタクシーの関係で、13時に歩き始めることにした。30分休憩だ。陽当りがいいのでのんびり休憩した。2班とも鹿倉山で集合写真を撮影した。YAMAPの話題が出たので、幹事は「スーパー地形」の説明をした。もう3か月以上使っているが、大変、優れものだ。とうとうGARMINは卒業かも知れないが、山深いところでは、電波の関係からGARMINが必要かも知れない。「スーパー地形」は、地形データを電波に頼っているのだ。
鹿倉山山頂で昼食休憩 鹿倉山山頂で昼食休憩
ここから35分ほど、また林道を歩いたり、林道の脇の斜面を歩いたりしながら行くと、左側に道標が出てきて、左側に急に下り始める。そして今は右側にある林道と再度合流し、今度はその林道を10分ほど歩けば、大丹波(おおたば)峠に到着し、さらに10分歩けばタクシーが待っている今川集落の県道合流点に出るのだ。林道の左側を歩くのだが、ときどき赤テープがあって、どこに誘導するのかわからないテープがある。林道から離れすぎないように注意して歩く。遅れる方もなく、13時35分頃に林道合流点に着いた。ほぼ予定通りで大変安心した。スタッフ班は県道合流点に着く時間だ。タクシーに乗ったかも知れない。大丹波峠から知らない内にペースが上がったようで、メンバー間の距離が少し空いてしまった。
余談になるが、県道出合いからのめこい湯まで約6kmある。これを歩くと約1時間10分かかる。13時35分に県道出合いに着いて、全部歩くと14時45分になる。奥多摩駅行きのバスは、15時42分発だ。これを逃すと18時40分発になる、これじゃ遅すぎる。少しバテタ方がいれば、1時間10分ではとても無理で、温泉に入らずバスに乗らなければならない。そこで、丹波山村の村民タクシーの利用を考えた。4月3日の下見で、大丹波峠から電話をかけて、村境まで来ていただいた。村役場の方針で「コロナ問題で村の境界を越えてはいけない」そうだ。1,200円で送っていただいた。そのとき「4月9日に17人で来るので同じように送迎して欲しい」とお願いして、一度は「わかりました」といってくれたのだ。しかし、翌日夕方、幹部から電話をいただいて、「村外の団体を受け入れるわけにはいかない」といわれて断られたのだ。それで困って、高くはなるが、リーガルキャブにお願いすることになった。大変、親切に対応していただいたと書いておこう。13時35分に来ていただいて、のめこい湯まで3往復し、最後は6人乗せて(6人乗り)奥多摩駅まで送っていただくことにした。
スタッフ班に少々疲れた方が出て、県道到着は13時40分だったらしい。すぐにタクシーに6人乗り、2回目は14時頃お迎え、われわれは今川峠まで歩いて14時20分のお迎えだった。幹事は峠で缶ビールを飲んで待っていた。タクシーの中で運転手さんは饒舌に最近のタクシー情勢を語ってくれたので幹事も村民タクシー事情を説明した。14時半に道の駅に着いて、スタッフと合流し、すぐに奥多摩駅に向かう6人を見送った。下見の時に温泉に入って2時間以上いたので、今回は、幹事は先に休憩している方々と食堂でビールを飲んでいた。本来ならば、3月初旬に実施する予定のハイキングだった。幹事予定だった方は昨年12月に下々見をして準備をしてくれていた。苦労して準備もしたので、どうしても実施したい企画だったのだ。幹事としては大変、ほっとして肩の荷が下りた。そして、参加して下さったみなさんにお礼を申し上げておこう。
鹿倉山の集合写真(小野班) 鹿倉山の集合写真(稲葉班)
参加者:15名(申し込み16名、キャンセル1名)
幹 事:稲葉 力、スタッフ:小野 梨香
報 告:稲葉 力
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