トンネルを2つ抜けると晴れてだった。大菩薩連山の最南端、
笹子雁ヶ腹摺山ハイキングを楽しめました。~3月30日(火)~
天気予報では東京地方は曇りだが、山梨県方面では晴れだった。中央本線に乗って移動すると、小仏トンネルを抜けると天気が少し変化する。笹子トンネルを抜けるともっと変化する。この日も笹子の手前から晴れ間が見えてきて、甲斐大和駅に着くと晴れていた。電車の中には、参加予定の半数以上の方が乗っていた。集合時間より40分早いのだが、みなさんスムーズな移動に協力して下さる。
甲斐大和駅で下車したのはほとんどわれわれだけだった。ほとんどの参加者が早い電車で到着されたので受け付けも早く済み、駅近くのコンビニでトイレ、買い物を済ませていただいた。コンビニが近くにある駅はありがたい。幹事も時間が有ったので、コンビニでトイレを済ませコーヒーを買った。今回は甲斐大和駅から清水橋まで車道を歩くので、それが準備運動になるだろうと、準備運動は軽く済ませていただいた。8:42着の電車で全員が揃ったので、開校式を行った。しばらく緊急事態宣言が続いていたので、笹子雁ヶ腹摺山の急登でみなさんがバテるのではないかと心配だった。だからいつもよりペースを落として登ることにした。山頂ではゆっくり目の休憩を取る。これは新中橋でのバス待ちの関係だ。山頂からの急な下りが終わった地点にシートで仮設トイレを設置する予定だった。9時前に甲斐大和駅を出て、山頂には12時過ぎ、新中橋バス停には14時頃着が目標、バスが大月駅に着くのは15時前でトイレが心配だったのだ。スタートして3時間半後にはトイレが使用できる計算だ。
稲葉班の山頂での集合写真 小野班の山頂での集合写真 笹子峠での休憩風景
この日はみなさんの協力よろしきを得て8:50に駅を出た。ほとんど本数のないバスを最後に待つのでゴールは早くても遅くても駄目なのだ。もっとも、遅ければ笹子駅まで歩けばいいのだが、笹子駅は詰まらない。予定より温かい春の日を歩き始めた。交通量の多い甲州街道を渡って少し登ると、神社がある。その前で服装調整をした。この日は、下見と比べてもアセビの白い花がきれいだった。そして、最初からミツバツツジがきれいな色を見せていた。雄しべの本数を勘定して、「これはトウゴクミツバツツジですね」と説明する。8年以上前に先輩から教わったことだ。やがて、駒飼宿の説明看板が出てきた。実は宣伝文句ほど駒飼宿は面白くない。一度歩けば十分だろうと思う。一人で歩くと長くて退屈しそうなのだ。
山の中に入ると、この日はキブシがやたら目についた。雄花、雌花がたくさんぶら下がっている。近くの雄花を手に取り、雄花と雌花の見分け方を説明した。一度覚えると、一人で歩くときの楽しみができるというものだ。アブラチャンがたくさん咲いている。道路脇に「笹子峠まで5.8km」と書いた距離表示がある。その数字が減るのを楽しみに歩く。上下に折れ曲がる道では、ショートカットする方が続出した。下見で見つけた蜂の巣がまだ木に残っていたが、詳しい方が「上から落ちたんではなくて、蜂がここで作ったんですよ」と解説して下さった。途中、コンクリートブロックの工場があって、車道にゲートがある。今年は4月29日まで閉じているそうだ。当初、ジャンボタクシーで清水橋まで入ることも検討したのだが、下見でゲートを見て断念した。10時頃にやっと「笹子峠まで3.4km」の清水橋に到着した。ここからが本当の旧甲州街道で山道だ。予定時刻と比較すると20分以上早く、時間調整することにした。休憩しているとあちこちでスミレを発見する方がいて、一瞬歓声が上がって、小さな花を見るとどうやらニッコウネコノメのようだった。
稜線の細かいアップダウンを登る もう一頑張りで山頂だ 笹子峠からのいきなりの急登
一応、ちゃんとした旧街道なのだが、実は道がわかりにくい。ゆっくり探せば間違いなくわかるのだが、一瞬にして迷いなく判断するには自信が持てない道だろう。下見のときには清水橋から笹子峠まで33分だったので、途中で5分休憩を挟み、40分弱で到着した。街道といいながら、この笹子峠の道はやはり厳しかったろう。峠の少し手前の広い場所で休憩した。10分休憩を取り、いざ出発した。ここまで班分けもなく集団で歩いてきたのだが、ここからは班別にした。幹事が先頭を歩き、8人が続く。本当の笹子峠に結構新しい道標があるのだが、最新ではなく少し先に真新しい道標がある。旧道は歩きづらいので新道を作ったようだ。幹事が初めてここに来たときは一番寒い時期で、旧道を登って峠に着いた。2012年12月5日だった。寒い日だった。山頂から峠に戻り、新中橋に下ったのだ。
新しい道標まで誘導し登り始める。この道だってくせ者で稜線に出るまでずり落ちそうな山道だ。後方から「ストックを出したかったね」との声が聞こえた。5分ほどで稜線に出ると、新しい道標がある。右に山頂を目指す。ここから、送電鉄塔の下部まで細かいアップダウンを繰り返す。山頂直下まで巻き道があるのだが、展望を臨むなら稜線だろうし、アップダウンを嫌うなら巻き道だろう。稜線は左側が切れている。巻き道は斜面にある。どちらを選択するかは難しい。幹事の選択でやせ尾根を行くことにしていた。前方、右側に送電鉄塔が見えていて、そこまでがやせ尾根だ。その先は山頂までの急な登りとなる。
鉄塔手前で休憩した。行動時間に十分に余裕があるので、多めに休憩時間を取ることにしていた。休んでいると後方に後続班が見えてきた。誰もバテていないようで安心した。20分ごとに休憩するようにして登った。これは、山笑(やまにこ)ハイキングを始めてからの学習で、負荷の大きい登りでは、休憩時間を取る間隔を短くするようにしている。送電鉄塔で休憩すると山頂まで20分とかからない。幹事がそう説明しても、参加者は上を眺めて信用してくれない、困ったものだ。
もうすぐバス停だが急な下り 清水橋にはニッコウネコノメがあった 急な下りの最中にヒトリシズカが
山頂まで、かなりゆっくり目に登った。幹事が宣言した時間通りに山頂に到着した。大きく遅れることもなくみなさん山頂に到着した。先客が一人いて、缶ビールを数本飲んでいたのには驚いた。幹事班が全員到着し、少し遅れて後続班が到着した。スタッフと相談し、幹事はすぐに先に下って、予定のトイレ設置位置にトイレを設置することにした。スタッフは、30分後に全員を引率して仮設トイレ目指して下ることにした。下見の打合せ通りだ。実は2日前の雨が心配だったのだが、下りもほとんど影響がなかった。約7分で急傾斜が終わり、先日、下見でスタッフと整地した場所に仮設トイレを設置した。風が吹いて、普段は使わないペグを4本利用した。風が大敵だ。設置している間に、山頂で会ったビール男が下ってきて、しきりにトイレ設置を感心して下っていった。
少し離れた場所で、昼食を食べていると、先頭の客が来た。トイレが心配なので先に来たということだった。それからしばらくして、予定した時間に全員が下って来た。それから用のある方、全員が済ませてからスタッフに全員を率いて下ってもらった。幹事は仮設トイレの撤収をする、風があってちゃんと畳めなかった。みなさんが下ってから約10分後に追いかけた。追いかけて20分後に最後尾に追いついた。しかし、下れるならゆっくり下りたい。みなさん、驚いていたわけでもなく、追いついて当然と思っていたようだ。ここで、スタッフと先頭を交代した。
下見で見た、テングス病の説明をしたり、ミツバツツジの説明をしたりしながら下った。全体的に結構急な下りだったので、意識的してゆっくり下った。最後の方では、ヒトリシズカも見られた。バス停には13時55分頃に到着した。結果的に時間調整してもかなり早かった。20分強みなさんにバスを待っていただいた。バス会社には連絡しておいたが、来たバスはわれわれだけでほぼ占領された。バスで大月駅まで30分ほどかかるが、歩いても笹子駅まで30分かかるので、時間調整ができれば、バス利用で大月に向かうのがいいだろう。時間を気にしないのなら、ちょい飲みオヤジとしては、今の時期なら、缶ビール持参で駅前広場か駅のホームで飲むのもいい。
・参加者:15名(申し込み17名、キャンセル2名)
・スタッフ:稲葉 力(幹事)、小野 梨香(スタッフ)
・報告:稲葉 力
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