猫の目のように目まぐるしい天気だったが、最後に富士山が

     ご褒美のようにドーンと見えた、感激した!

       ~10月11日(日)御坂山・黒岳~

 

 河口湖に着いて、みなさんにトイレへ行っていただく。その間に「10番乗り場」とやらに行くと「13番タクシー」のジャンボが待っていて一安心。ジャンボが予約できてタクシー代が安くなったのですよ。人数を確認すると一人少ない、電話をかけて見ると幹事の「メール対応」のミスで欠席だった。僕は参加費の振り込みがあったので、問題なく参加と思っていた。丁重にお詫び申し上げ、8人で出発した。


 タクシーの中で、開校式ならぬ本日のコースの説明。天気が読めないのでオプションコースも伝えた。最悪は、御坂山から天下茶屋に戻るオプションだ。そして、三ツ峠入口にかかったので、運転手さんに「ここに14時に待っていて下さい。」と伝えた。みなさんにお渡ししたコース図には14時20分着とある。この20分の時間差は、幹事とみなさんとの付き合いで中で生まれたノウハウだ。結果からいうと、14時5分に着いた。

 三ツ峠に向かう道を右に見送り左に曲がる。すると前方からタクシーが2台下って来た。どうやら8人ばかり天下茶屋から登るらしい。さすが日曜日ではないか。天下茶屋に着くと、すでに明かりがともっており営業はやるらしい、最悪のオプションは成立だ。先のパーティは8人だった。予定時間より5分ばかり早く出発した。先に出発したパーティの隊列がすべて見える。われわれの本日のコースでは天下茶屋から御坂峠に至る部分がもっとも急な部分なので意識してゆっくり歩いた。ブナが多く、まだ色づいていない。

 途中で暑くなり一枚脱いだ。御坂峠に着くと先行するパーティがいるので、御坂山方面に少し歩いて休憩した。どうやら彼らは三ツ峠方面に行くらしい。ここまで来ると空が少し明るくなってきた。タクシーの中でも空が明るくなり、幹事の気持も楽になったのだ。御坂山に向かう途中で、ときどき陽が射し、天気の回復を思わせる兆しがあった。


      オオモモジらしい            多分、タカオヒゴタイ        河口湖もこの程度は見えた

 御坂峠に立ち御坂山方面を見るとブナ林が続く。下の地面を見ると下見では少なかったブナの実がたくさん落ちている。御坂峠から御坂山までは標高差で約200m、コースタイムで40分ほどのゆるやかな登りだ。間もなく御坂山の山頂に着いた。山頂のナナカマドの実はまだ無事だった。下見ではたくさん見られたガマズミの赤い実はほとんど落ちていた。オオカメノキの実はまだ残っているだろうか。

 一人の方が山頂で集合写真を撮ってくれた。それから出発した。この日、風が少しあり、天気はガスが少しかかっていて、雨具の上を着るかどうか悩ましかった。御坂峠から旧御坂峠までは標高差で100mほどで小さなピークを2つばかり上り下りする。行く手の左側がガスがかかっているが、下に方に河口湖は見える。右手には雲が切れて青空のようなものが見えた。

 歩いていると、大きな紅葉した葉っぱを見て何でしょう、と聞かれた。どうやらオオカメノキのようだ。紅葉が始まっているが下見では、結構あった赤い実がなくなっていた。相変わらず、地面にブナの実を見ながら進む。給水休憩を取るかどうか迷った頃に見覚えのある地形に出た、旧御坂峠だった。高齢のハイカーの団体が休憩しているように見えたが、藤の木方面から草刈りをしてきた方々のようだった。

 小屋跡が残っている。下見でも見た、マユミの実がきれいだった。葉の散った実はより赤く、まだ葉っぱのあるマユミの実は色が浅いのだ。きょうはここから三ツ峠入口に下る。黒岳に向かって出発する。すぐに小さな社があったが、中の石仏は子社に見合わずもっと小さかった。その先に昔使ったのだろう、トイレがあった。黒岳までの2/3ほどは緩やかな登りだ。


   御坂山から旧御坂峠に下る          間もなく旧御坂峠だ          旧御坂峠のマユミ

 この緩やかな登りに土塁のようなものがあって、参加された方が後で調べて下さった結果では、「御坂城」の跡だろうとのことだった。2/3から先は岩っぽい山道になる。危険なところはないのだが、雨の降った後に岩の上を歩くので注意していただいた。途中、展望台のような場所があって、本来ならば巨大な富士山と河口湖が見えるのだが、この日は河口湖だけしか見えなかった。少し下ると、もっと展望が開けている。ただし頭上を送電線が走っているのだった。付近に小さな黄色い花があって葉っぱから判断するとヤクシソウのようだった。

 下見ではガマズミの赤い実が目立った岩っぽい道を歩くうち、岩が消えた。そして大きな看板が出てきた。日向坂峠に行く道との合流点だ。さらに50mほど歩くと黒岳の山頂だった。みなさん元気に到着した。セルフタイマーで集合写真を撮ってから展望台に向かった。3分ほどで着く。そこは河口湖も見えず、真っ白だった。ただし、地面は乾いており、どこからともなく、「ここでランチにしたかったね」と。まあまあ、となだめて山頂に戻った。

 山頂付近もマユミが多かった。昼食を食べていると、マユミが落ちてきて、4つに割れた実をマジマジとみなさんで観察した。すると旧御坂峠方面から男の子が元気良く走って来て、お父さんがおいかけてきた。さらに後にお仲間が続いた。しばらくすると今度は中高年のグループが到着した。8月以来3度目の黒岳なのだが、この日が圧倒的に賑やかだった。

御坂山での集合写真(小田さん提供)


                        黒岳山頂の集合写真          黒岳での昼食風景

昼食も終わったので、14時過ぎに三ツ峠入口に到着するために出発した。岩っぽい場所の下りを注意して、歩く順番を少し変更した。幹事も手袋をして慎重に下った。無事に岩場を通過して、土塁のような箇所を歩いていると、後を歩いていた方が、さっきここを通りましたか、と聞いてきた。似たような場所もあるので無理はないが、さすがに3度目の幹事は覚えている。そしてまた旧御坂峠に着いた。草刈りの方の姿は見えない。またまたマユミをみなさんで観賞した。一人の方に、空をさして「晴れてきたでしょ、明日の天気はいいですよ。明日実施の方が良かったでしょ。」といわれた、そうなのだ、11日に延期したいとメールで連絡したときに、「わたしは12日がいいと思います」と伝えてきた方なのだ。次回は判断にご協力願おう。

 休憩して歩き始めると左手に巨大な富士山が姿を現したではないか。木々が邪魔をして富士山の全体が見えない。木の後に隠れている。少し歩いて、木々切れ目を見つけ、そこで順番に写真を撮った。富士山とは不思議な山だと思う。毎年、毎年「富嶽十二景ハイキング」をやって来て見あきているのに、こうして富士山を見ると感激する。これで苦労も報われた気がする。

 写真を撮って歩き始めた。ここでもマユミが目立っている。さて、黒岳を出るときにみなさんにあれだけ「転倒しないように」と注意をしたのに、幹事は途中でハデに転んでしまった。脇見をしたわけでもないのだが、石の上で足を滑らせてしまった。後でGARMINの記録を見ると明らかなのだが、コースタイムは短いが実にクネクネと曲りながら下って、砂防ダムをいくつか通過すると下に舗装道路が見えてきた。そして視界にジャンボタクシーが入った。14時5分に三ツ峠入口に到着した。結局、雨にも降られず、最後には富士山も見ることができた。みなさん、元気で歩いて下さった。終わり良ければ良しとしよう。

 

実施日時:10月11日(日)(当初は10月8日)

参加者:7名(延期前は11名、日程合わずキャンセル3名)

 

スタッフ(幹事):稲葉 力

 


13時には富士山が見えた(有田さん提供)   本日の話題の中心はマユミちゃん        最後はこんな上天気