リベンジマッチは雪の山道を歩き、岩茸石山の迫力下り、最後は棒ノ折山の急坂を下り、バスに滑り込みセーフ(4月11日)

 

 予定の時間に軍畑駅に着くといつもの常連さんがいた。そして、中央線の事故で電車が遅れるとアナウンス。スタッフ他から次々と連絡が入り、基本的にはもう一人の班長が来れば、その電車で来た方々を引率することにした。その後の電車で残りが来るだろうから、それは幹事とアシスタントで引率と決めた。ショートメール、電話ですべて連絡がついた。

 

 先発隊は結局、8:50に出発、6名。わが班は8:50頃に電車が着いて、9:10頃の出発となった、8名。イタヤカエデの花、コクサギ、アブラチャン等を見ながら高源寺へ。暑いので服装調整。登山口へ向かう。前を家族連れ4人が歩いている。急な砂防ダムの階段を登り山道へ。山道に少し雪が残っている。稜線に到着。もう急な登りはないといっても、なぜか誰も信用してくれない。先発隊からショートメールで「ベンチ10分先にアカバナミヤマカタバミを確認して目印を付けておいた」と連絡あったが、熱意が違うのか見つけられなかった。

 

 徐々に山道に雪が多くなり、水がたまっているが泥寧にはなっていない。雪のせいで下見と少し違うコースになっている。常福院までもう少しの稜線に出たが、風が冷たい。カタクリが降雪のせいで見られないのじゃないかと気になった。常福院の周囲は屋根の雪で積雪量が多かった。トイレ休憩をしてから、カタクリを無事に見て高水山の山頂に向かった。山頂は写真だけ撮って通過。高水山の下りで足元に注意するようにいう。雪がなくても急な下りだが、思ったより雪もなく、水たまりもなかった。

 

 

 


            高水山の登り                    高水山の集合写真(廣川班)

 岩茸石山の登りに入る前に一呼吸入れた。登りに入り、5分ほどで岩茸石山の山頂に到着。すぐに下り口の確認をした。雪がほとんどなかったが軽アイゼンを着用した。右手に高水山が見える。正面に棒ノ折山、左側に川苔山が見える。遠くの山はみな雪を被っている。風が冷たく予定の10分も休めず6分で歩き出した。

 

 下りは雪が少し残っていていつもより滑りやすかった。先に行って待って見ていると、みなさんおそるおそるだった。比較的平らな場所に順番にみなさんを誘導し、それからまた下った。全員が通過するのに10分もかからないのだが、いつもここの下りは長く感じられる。このコースが山笑(やまにこ)グレードで4になるのは、この下りも影響しているのだ。名坂峠について一呼吸入れる。ここから黒山に向けて3つばかり小さなアップダウンがある。この日は他には歩いていないようで、先発隊の軽アイゼンの跡が見えた。(先発隊は、岩茸石山からの下りで全員軽アイゼンを装着、ここで5分かかり、予定タイム+25分となる)

 

 小さな登りを終わって、また下るのでその都度注意する。基本的に30分歩いて給水するために5分休憩の予定だったが、みなさん平気な顔をされているので休憩は短めとなった。しばらく歩いてスマホを見ると「前山で昼食中」とショートメールが来ていた。われわれは黒山で昼食の予定だ。12:50に前山に到着、当然先発隊はいない。給水して先を進む、このあたりで棒ノ折山と権次入峠が見えるのでみなさん元気が出る。また少し下ると「先発隊が見えますよ」というではないか。

 

 もう少し進むと班長のオレンジ色のアウターが見えた。「おーい」と呼んで13:18に黒山に到着。到着すると班長が「どうして追いつけるんですか。」というではないか。ここでわれわれは昼食休憩とし、先発隊は入れ替わりで出発した。実は、出発時の時間差が20分だったので、われわれが黒山20分休憩したら、全く同じコースタイムなので、ちっとも無理はしていないのだ。(先発隊はシャリバテ予防のため、昼食予定時刻12:30に前山でランチ休憩15分、黒山での休憩を5分とし、休憩予定時間3020分で予定からの遅れを15分とした)


    岩茸石山山頂、これから急な下りが待っている              棒ノ折山に到着、まるで冬山

 遠くにいつもと違う形の大岳山を説明しながら昼食を食べた。風が冷たいので一枚着た。13:40に黒山を出発した。出発前に下見時のコースタイムの記録を見ると1時間24分で清東橋バス停に着いている。とすると154分にわれわれも到着可能だが、あのときは早く下ったので、そのペースでは無理だが、1533分のバスには間に合うと判断した。みなさんに「急ぎませんが、バスに間に合いそうです。ただし、遅れたらゴメン」と伝えた。

 

 少し下って徐々に登って権次入峠に至る、この道は紛れもないはずなのだが、実は下見でトップを歩いていた幹事が巻き道を歩いてしまった。堂々たる山道を歩いていたら、なんと荒れた山道になり「どうもおかしいな」と思ったら、権次入峠と棒ノ折山山頂の中間に出たのだ。ずっと先を見ながら歩くと、遠くにどうも権次入峠らしいピークが見える。しかし、道は左に紛れもなくしっかりと続いている。おかしいと思って、右手に少し登って調査すると、やっぱり道があった。この道は間違えると思う。

 

 13:59に権次入峠に到着。休憩せずに山頂を目指す。14:12に山頂に着くと、見覚えのあるアウターが見えたので「おーい」と呼んだら待っていそうなので手を振って先に行ってもらった。班長には伝わっただろう。(先発隊は巻き道を進んだが、軽アイゼン装着済みのためか思っていたよりも呆気なく棒ノ折に到着。一面真っ白な雪に足跡を残したり、雄大な眺めに浸ったりしつつ休憩を短縮、ここで出発時の20分の遅れを取り戻し、予定時刻に出発、奥茶屋への下りも余裕を持って歩くことが出来た。)

 

 ここからの下りも急なので、今度は軽アイゼンを装着してもらった。早い人もいれば、手間がかかって手伝った方もいる。休憩、給水しながら装着し、終わって集合写真を撮った。5分で装着できるかと思っていたが、12分かかった。6本爪アイゼンの方もいたが、もっと軽いチェーンなどの方がこのような山道では有効だと思う。6本爪では歯を木の根などにひっかけやすい。もちろん、歩きながらスパッツに引っかけにないようになどと注意した。


         棒ノ折山山頂(廣川班)                    棒ノ折山山頂(幹事班)

 ほんの数分、緩い下りがあって、そこからドット20分下りが続く。一人だけ下りの上手な方がいて後ろを着いてくるので5分おき程度に止まって後続を待った。全員、転ばずに雪の混じる急な下りを通過した。ここで軽アイゼンを外したが、時間が無駄なので朝コンビニで買ったゴミ袋を渡し、アイゼンを入れてザックにぶら下げてもらった。道標と小さな祠のあるいつもの場所で休憩する。15:01だった。下見では、ここから22分で清東橋バス停に到着している。とすると10分の余裕でバスに間に合うがまだ予断は許さない。急がせるわけにも行かないが、ギリギリであることは伝える。

 

 ギリギリではあるが、みなさんハナネコノメを見たり、ネコノメソウを見たり結構余裕がある。ただし、やはりというか足が吊りそうになった方はいた。15:23に奥茶屋到着、トイレがあるのだが、バス停まで待って下さいという、トイレを待つと遅れそうだった。すぐに歩き始めてバス停に15:31に到着した。バスの中の先発隊が拍手で迎えてくれた。バスはすぐに出た。みなさんも少しは幹事を信用しただろうか。15:46に川井駅のバス停に到着。みなさん足の力を振り絞って坂道を上り川井駅に到着した。

 

 16:19発の電車まで時間があるので、持参した缶ビールを紙コップについで乾杯した。前日の雪のために思った以上に苦戦した山だったが、こちらが予想した以上にみなさん歩いて下さって、大きく遅れる方はいなかった。先発隊では睡眠不足や積雪低温のためか疲れを感じると言う方がいらしたようだが、後発隊では最後の下りで足が吊りそうになった方がいただけだった。大いに今後の山行の励みになった。澤乃井園で和む予定だったが、時間的に厳しく、御嶽の玉川屋に6人で途中下車して楽しく振り返りを行った。昨年のリベンジハイキングが思わぬハッスルハイキングになってしまった。

 

 全体の観察としてはなかなか見られない雪と一緒のカタクリ、ミツバツツジ、関東ミヤマカタバミ等の他に、12種のスミレ、

シロヤブケマン、ミヤマキケマン、ニリンソウ、ニッコウネコノメ、コチャルメルソウ、ハナネコノメ、ワサビ、モミジイチゴ、クサイチゴ、山桜、紅枝垂桜、スモモ、桃各種の花など、ヒガラ、ミソサザイ、エナガ、キビタキの声などを見聞きすることが出来た。

 

参加者:14名(申し込み18名、キャンセル4名)

報告:稲葉 力(幹事)

 

スタッフ:廣川妙子、小野梨香


       急坂を軽アイゼンをつけて下る、下る              やっぱり最後はそば屋で和もう