暑かった高水三山、しかし、大規模な皆伐斜面の迫力、初めての沢井尾根コース、

      何より、澤乃井園の「かき氷」が美味しかった。

          ~2024年9月12日(木)~

 

山笑(やまにこ)会としては久し振りに奥多摩の山を歩く企画となった。当初の予定は蕎麦粒山だったが、通行止め等で楽(らく)して登山口へ行こうという予定を断念せざるを得なくなり変更して高水三山となったのだ。高水三山のアフターハイキングのお楽しみは当然「清流ガーデン澤乃井園」。 

 

三山踏破が目標か澤乃井園が目標か・・・どちらにしても楽しめればいいじゃないかと、集合場所の軍畑駅に830分に全員集合した。身支度、準備体操、簡単な開催式を済ませて出発したのだが、日差しが暑過ぎる。登山口まで舗装道路を歩かなくてはならない上に、日影がない。クサギの花が咲いていたり、コクサギの葉っぱの匂いやら葉の付き方を見たり、ユキツバキの実は一週間で落ちてしまっていたり、立派なザクロの実、更に大きなクリの実を見たりしているが容赦なく日差しは暑く、9月とは思えないハイキングとなった。クズの花が盛りで遠目では紫の花が綺麗に見える。この花の香がなかなか良いので近くの花を取ってみんなで香りを楽しんでもらう。

高水山での集合写真(幹事班)

高水山での集合写真(スタッフ班)

岩茸石山での集合写真(幹事班)


最初の休憩は登山口への分岐の高源寺だ。アオツヅラフジの紫紺色の綺麗な実を見、ヘクソカズラの花を見たり給水もしてやれやれなのだが、日影がないのでそんなにゆっくりもしたくないという感じではある。登山口にほぼ予定通りに到着し、再び給水タイムとして登山道に入る。小さいがピンク色が目立つハグロソウがちょこちょこあり、目を楽しませてくれる。木陰と土の道で舗装路の照り返しの暑さや直射日光から遮られ少しだけホッとする。と言っても森の中を歩くので風が通らず無風状態だ。 

 

それでまだまだ暑く、登山道に入ってしばらく続く少し急な登りをゆっくりと進んだ。約30分毎、または急坂を登り切った直後等にちょこちょこと休憩を取りながら進んでいく。時折良い風が吹いてくれるようになった。この登山道は春はスミレ等咲いているが今の時期はあまり見るべき花もなく時折クズの紫の花が落ちている程度だった。ツノハシバミの実ももうすでにない。なるべく段差の少ないルートを選びながら歩いて行く。

岩茸石山での集合写真(スタッフ班)

やっと常福院に到着でやれやれ、しかし、まだ登りはある(鈴木さん)。

岩茸石山方面からの惣岳山の登り。このコースでは珍しい岩場だ。


高水山まで〇合目という石柱があるのだが、七合目~!などと喜びと半分はまだ七合目のがっかりムードの声を上げる方もいらしてみな同じ思いで歩く。高水山の入り口の常福院への階段を目の当たりにして、これを上がるの~!?と言う方もいたが、これを登らないと山頂にも行けませんと言い、ということでそれでもみなさん元気に階段を上り一段落だ。十合目。境内にはベンチがあるが、日影もないので早々に裏側のトイレもあり、木々に囲まれた広場へ移動し、トイレ休憩だ。標高800m足らずとはいえ標高が上がり、風が通る場所では風が涼しくホッとする。高水山山頂過ぎの場所はハギの花が満開だ。次に目指す岩茸石山(793m)が、今回で一番標高が高い山なのだが、高水山からは下って登り返さなければならない。 

 

折角登ったのに下るの~?とみなさん分かっているけど声に出したくなるのだ。幹事もうんうんと心の中で頷きながら前に進む。今の時期は木々の葉っぱで景色もあまり見えず、更に霞んで見えずで絶景というのも期待無しでもすぐそこの御岳の山々の風景に癒される。岩茸石山では軽食、昼食タイムを設ける。みなさん朝も早かったと思われるのでお腹にも何か入れて後半に備えてエネルギー補給というわけだ。高水山同様、ここでも記念写真を撮り準備を整えて後半の出発となった。

ヤマジノホトトギスを見つけて、どれどれと。

本日の最後のピークは惣岳山、やったぜ~!今から沢井尾根だ。

馬仏山側面の山道だが、この縦隊はなかなか迫力ある。


この先の惣岳山へは皆伐地の隣を歩いたり、ちょっとした岩登りがあったりと変化のあるルートだ。午前中よりも雲がかかり日差しも和らぎ風も少しは当たる場所もありで歩き始めの午前中より随分楽になってきた。皆伐地隣の登山道からちょっとした岩場を通過して惣岳山へ行くのだが、巻き道を通って山頂を通過しないルートもある。山頂はパスしたいわという方が今回2名いらしてスタッフがお二人を巻き道で、幹事が山頂通過ルートを歩く。

 

ジャングルジムの如くみなさんは楽しんで岩場を通過。普通の登山道のアクセントになり楽しむことができるようだ。更に標高を稼ぐことも出来る。スイスイと岩場も通過し、惣岳山(756m)に到着だ。ここではスタッフも居ず、全員で山頂踏破記念写真を撮り、休憩、そして出発だ。この山頂にはキンミズヒキがたくさんあった。 

アカメガシワの花、そろそろ終わり

クサギが多く、目立ち、そしてきれいだった。

高水山はほとんどがヤマジノホトトギスのようだ。


下山開始となり、ヤマジノホトトギスがちらほら現れた。キッコウハグマの閉鎖花がそこここにある。惣岳山から下って分岐に出るのだが、ここからが本日の一般ルートと違うルートを歩くハイキングが始まるのだ。分岐の表示には高水山とあり、そちらへ行くのだが、片方は御嶽駅。我々は沢井尾根ルートを下り、沢井駅へ向かうこの高水山方面へ歩き進むのだ。この表示で普通の人は御嶽駅へ向かう。普通は再び高水山へは行かないだろうし、しかし、ここで高水山方向へ登って行くと、先ほどスタッフと2名の方が歩き進んだ巻き道と合流する。そこの表示に初めて沢井駅の文字が現れるのだ。 

 

その分岐は登りのため余計にこのルートへは行かないのだろうと思う。我々はその分岐を登り、登り切るとスタッフと2名の方が待っていた。ここからまた全員で沢井駅へ向けて下った。この登山道は赤土が露出して滑りやすい箇所が何か所かあるので最初から注意喚起をしていた。参加のみなさんは慎重に歩き誰も転ばずに歩いた。大分下った先にタマサンゴの朱色の実が緑の中に映えていた。緑色の実も綺麗な鮮やかにヒスイのように光って綺麗だ。その後はあっという間に普通の道に出た。再び舗装道路を歩いて行けば沢井駅だ。

高水山からの下り、いつものメンバーが続く、続く(鈴木さん)。

たまには寄り道の写真も。かき氷が大人気。沢井の「澤乃井園」(鈴木さん)

「澤乃井園」の多摩川沿いのコーナー。下って来るボートを見るのが楽しい。


暑さのために持参した飲み物が無くなった方々が駅の自販機に寄り、澤乃井園へ向かった。澤乃井園では多摩川でラフティングをする人たち等見ながら、かき氷、ビール、日本酒等各々お好きなものを食べたり飲んだり楽しんだ。今日一日の疲れを多摩川の水面を通った涼しい風と美味しいもので癒されていた。最後は沢井駅1543の電車に乗って解散となった。 

 

ご参加頂いたみなさま、大変お疲れ様でした。そしてありがとうございました。毎度毎度、本当に感謝しかありません。                                            山笑会 スタッフ一同

 

・参加者:18名(申し込み18名、キャンセルなし)

・スタッフ:小野(幹事)、稲葉(班長)

・報告:小野 梨香(30年)、写真(小野、稲葉、鈴木さん)