一時、雨には降られたものの、おおむね曇り、天気予報通りの空模様で、
静かな山村の山道と眺めを楽しんだ。
~2024年10月10日(木)~
2022年の正月が明けてから、2023年度の山笑(やまにこ)会の企画の再検討に入った。埼玉県の山を入れようと「分県登山ガイド10 埼玉県の山」を眺め、「40金勝山・官ノ倉山」に注目した。まあ、2015年に山笑(やまにこ)会を始めたのだから2023年度は9年目になる。首都圏の主な山はほぼ歩いている。で「山と高原地図 奥武蔵・秩父」の右上で切れている「金勝山」から登り、一度下り「官ノ倉山」まで足を伸ばして見たのだ。ちなみに2022年1月22日に調査ハイキングを行ったのだが、今回の企画のスタッフもたまたま、そのときに同じ山域を歩いており、山中でバッタリ出くわしたのである。
その官ノ倉山に行き、官ノ倉山が「外秩父七峰ハイキングコース」の起点となっていることを知り、その一つである、笠山と堂平山の存在を知ったのだ。これは面白いと、1月24日に、小川町駅からバスで皆谷(かいや)バス停に行き、今回と同じコースで縦走することを計画したのだ。しかし、小川町駅前のバス路線が非常にわかりにくく、幹事は途中駅の「和紙の里」で下車する羽目になった。何と次のバスまで延々待つしかなかった。それで地図を見て、近くの物見山~竜ヶ鼻と歩き、今回の起点に近い「萩平分岐」まで歩く決断をした。しかし、この約2時間のアプローチで疲れてしまい、笠山に着いたのは12時過ぎで、結局時間的に、堂平山は断念してそこから白石車庫に下ることにした。下山した時は陽が当たっており、陽射しの中で缶ビールを楽しむことができたが、すぐに陽が陰り寒くなり、真冬にバス待ちをする愚を悟ったのだ。13時頃に下山して、14時43分までバスを待ったのだ。という長い前段があり、10月であればバス待ちしても良いと、10月に笠山・堂平山を企画することになった。当然のことながら、このときに初めて「そば屋 しむら」にも寄ったのだ。
直前に雨が降り出した笠山(幹事班)
笠山神社の小野班
笠山山頂の岸本班
2024年10月10日(木)小川町駅8時20分発の「白石車庫行き」のイーグルバスに乗った。このバスは座席が普段は27席なのだが、地元の利用者も毎回数名はおられるので、事前にイーグルバスの本社に電話で確認しておいた。ハイキングシーズンは混むが、60名乗車できるので大丈夫ですとのことだった。運転手にも確認したが、土日は乗れない方がいるようだった。今回はわれわれだけで16名なので問題なかった。「皆谷(かいや)」で下車し、少し前方に行くと左手側に登山口の表示、右手前方に公園と屋根付きの東屋、トイレがある。みなさんにトイレを済ませていただいた。小川町方面の天気予報は、6時が晴れで以降はずっと曇りだった。しかし、この時点でときどきポツンと来た。嫌な予感だ。
8時50分にバスが皆谷に着いて、9時10分にスタートした。今回はスタッフ3人で各区間の所要時間を計算し、全員ゆっくり歩くことにした。バスの時間がちょうど下山時間に合うので急ぐ必要が全くないのだ。スタッフ3人の班とも、ゆっくり班構成とした。登山口に入り、歩き始めると、コースは車道をショートカットする山道で、その両側はヤブツルアズキがあったり、芭蕉の珍しい実があったりして目を楽しませてくれる。まさしく静かな山村の風景を楽しみながら歩いた。一人で下々見をしたときにバスを下車して、登山口が良くわからず、スマホ地図を見ながら左手に入って行ったら、前方にいた若い男性が道を教えて下さった。静かな山村なのだ。
堂平山頂で全員(?)集合
堂平山頂の岸本班
堂平山頂の幹事班(やっと全員集合!)
20分ほど歩くと「松ノ木平展望台」に出る。ここは確かに展望がいい。定峰峠に続く山々と麓の家並みが見えている。ここで服装調整をして、車道を少し歩くと「萩平」に着く。きれいな東屋があるのだが、目的が良くわからない。しかも車道の右側にトイレがある。少し下ると萩平分岐に着く、さらに少し歩くと本当の登山口に着く。幹事の班はここで、小休止したが、先行する2班はそのまま先に行った。ここから1時間20分ほどで笠山の山頂に着く。しかし、この間の山道は半分程度が赤土のガリー状の道で大変歩きにくかった。転ぶ方こそいなかったが、転ばないように神経を使った。
途中、林道を2か所通過する。2カ所目の林道を通過すると道は、静かな山道になる。ガリーもなくなる。気がつくと、ポツポツの粒が大きくなってきた。しばらく歩き、笠山にもう少しの付近で、雨具の上を着て、ザックカバーを付けることにした。雨具は全員着たが、ザックカバーを忘れた方がいた。天気予報を信じて雨は降らないと油断したものらしい。急きょ皆さんに聞いて、大きめのビニール袋を提供していただいた。右手に笠山峠に行く道を見送り、山頂に着き、さらに笠山神社に向かい記念写真を撮った。山頂に戻り、スタッフで協議して「雨が止むかどうか判断ができないので、雨の中を歩きたくない方、笠山からまっすぐ下山したい方は、白石車庫バス停までご案内します。ただし、バスを2時間程度待つ可能性が大きいです。屋根付きの東屋はあります。」と伝えたら、何と誰も手を上げる素振りも見せないし、周りを伺う様子もない。山笑(やまにこ)のみなさんはすごい!と感心した次第。全員、雨が止まなくても予定のコースを歩くことになった。
どうも最近、ツチグリを見る機会が多い(鈴木さん)
群生はしていないが、きれいなトリカブトを目にした
芭蕉(Japanese banana)に実がぶら下がっていた(食べられない)
そんなことで、ビニール袋のザックカバーを装着するなど時間がかかっている班があったので、最後尾だった幹事班が先に笠山峠に向かって下り始めた。実は、ここの下りはスタッフの下見では19分で通過したのだが、スタッフで協議して30分見ておいた、本コース唯一の悪場なのだ。下見の時は小雨状態だったので滑らないように細心の注意を払って下った。幹事班も難航される方がいて、確かに時間がかかった。しかし、心配した雨も上がったし、全体としてほとんどの方が問題なく通過したようだ。転倒者も出なかった。途中で幹事班は、先行していた2班に追い越され、最後尾となった。笠山峠に着いて林道の対面に登り休憩する予定だったので、幹事班は小休止したが、先行班はそのまま先に行ったようだった。しかし、行動開始すると先の方に赤や青のザックカバーが見える範囲に2班ともいたようだった。
笠山峠から堂平山までは緩い登りで下見では23分で通過したが、実は疲れの出て来る登りで、30分見ておいた。幹事班は疲れた方のペースに合わせてゆっくり目に登ったので、所要時間は30分以上かかった。それでも、堂平山到着は12時37分と、わずか3分だが予定時間より早かった。幹事の見通しよりスタッフ2名の方が見通しが正確だったようだ。山頂で記念写真を撮り(かろうじて展望があった)、「星と緑の創造センター」に移動して昼食休憩とした。今回は、バスの時間もあり、出発は13時10分とした。ここのトイレはきれいだが、「山靴を脱がなくてはいけない」と少し不満があった。今回は「多目的トイレ」に靴を脱がなくても入れることを知った。大体において、ここを利用したのも下見のときが初めてだったのだ。白石車庫発のバスは12時17分発の次が14時43分(平日)なので、時間待ちに室内の休憩室も使用できるし、外で火も使えるので、ここで時間調整することをお勧めする。冬と雨の日は重宝する。
最初の休憩ポイント、松ノ木平展望台、眺めがいい
萩平登山口からの山道はガリー状が多い(鈴木さん)
元気に次々と登場(岸本班)
さて、トイレを済ませ(多目的トイレで)、昼食を食べ始めると、「予定よりゆっくり下りたい」といわれる方がいたので、幹事が同行して3人で10分早めに出ることにした。予定では13時10分に出て、14時30分着だったが、10分早く出て余裕を持たせることにした。コース図を見ると、笠山から白石峠までの直線距離と、白石峠から白石車庫までの直線距離は同じ程度に見える。「星と緑の創造センター」から白石峠経由で白石車庫まで下るコースの単調さが感じ取れるだろう。センターから白石峠まで淡々と下るが途中、サラシナショウマを見たり、キバナアキギリを見たりそこそこ見るものはあったが単調な下りだ。白石峠からは右に下る。しばらく、やや歩き出のある下りが続くが、沢沿いの七折の下り道を淡々と下る。今回は珍しく73歳~74歳の男性3人組となった。下見で見た、雨に日のクモの巣の芸術はまだ残っていた。バス停の東屋には14時16分に着いた。これまた、ゆっくりペースにも関わらず予定より4分早かった。ゆっくりペースで1時間15分程度で下れるようだ。
バス停に着いて幹事はいつものように、缶ビールを2本取り出し、紙コップも出し、3人でまずは乾杯。続きは小川町の「しむら」だ。近くのオニグルミ、クサギを鑑賞していたら、14時30分になり予定時間通りに本隊13人が一段となって下って来た。これにて、本日のハイキングは終了したが、少し雨が降ったにもかかわらず、乱れずに一団で下山できたのは、参加者に感謝、感謝である。ついでだが、「しむら」のそばに新発見があったが、ここでは伏せておこう。行ってのお楽しみだ。
笠山神社(鈴木さん)
キバナアキギリの季節がやってきた(また、雄しべで遊んだ)
ときがわ町「星と緑の創造センター」の休憩所(大変きれいだった)
やっと目標の参加者18人に達したと思ったら、怪我をされたり、コロナに感染されたり、直前に体調が悪くなられ、5名のキャンセルとなり、最終的に13人となった。誠に残念だったが、みなさんの順調な回復をお祈りしたい。笠山の直前で結構強い雨が降ったにもかかわらず、誰一人下山を希望されなかったのには、心底、驚いた。それを含めて参加されたみなさんに、スタッフ一同、感謝申し上げる。
・参加者:13名(申し込み18名、キャンセル5名)
・スタッフ:稲葉(幹事)、小野(班長)、岸本(班長)
・報告:稲葉 力(25年)、写真(小野、岸本、稲葉、鈴木さん)
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