白谷沢(しらや)で水とたわむれ棒ノ折山の山頂へ、急坂を下って、清東(せいとう)橋バス停に着いたら、誕生会!最後は、3年振りの「ちわき」で和んだ。
~8月25日(木)~
棒ノ折山白谷沢~棒ノ折山~百軒茶屋コースは、2019年9月以来の企画となる。「夏は沢だ!」といいたが、実は、東京周辺で初級の沢を楽しめる山はほとんどない。そして、沢は怪我をしやすい場所でもある。白谷沢は、増水していなければ、怪我をする危険性の少ない初級コースなのだ。2019年9月のときは、下見の前に大雨が降り、白谷沢は大増水していた。大増水によって、沢歩きの難度が上がったので、楽しめたが半面、苦労した。本番の前日には、直前下見を行ったのだが、それでも実施可能ギリギリの水量だった。
山頂の全員集合写真 山頂のベンチでゆっくり隊1 山頂のベンチでゆっくり隊2
8月25日(木)の本番は、18日の下見のときのバスより、一本早いバスにしようと、7時45分のバスに乗ることとしていた。ただし、7時45分のバスは「ノーラ名栗」には寄ってくれない。「河又名栗湖入口バス停」で下車するのだ。したがって、5分ばかり余計に歩くことになる。8時26分にバスが到着して、順番にトイレを済ませ、開校式をやり8時40分に出発の予定だったが、やはり8時45分となった。
全部で25名の応募者があったが、キャンセルが4名出て21名となり3班編成とした。幹事、班長が3名、サポーター1名とした。21名中、「ゆっくり隊」希望者が14名いて、やまにこ班が7名1班、ゆっくり隊は14名2班とした。同時刻に出発し、ゴールの清東橋バス停では、後続班は先頭班より約30分遅れで到着する予定だった。先頭班は、11時50分に山頂を出て、13時に清東橋バス停に到着、13時5分発のバスに乗るという綱渡りみたいな計画だったが、実は乗り遅れたって、10分も歩けば行ける距離なのだ。
登りはじめに見たハグロソウ 百軒茶屋に到着、やまにこ班 山頂のベンチでランチ、やまにこ班
ゆっくり隊1が先に出発したが、やまにこ隊がすぐに先に行った。ゆっくり隊1は、まずはハグロソウの観察、ついでにキンミズヒキの観察。さわらびの湯から有間ダムまでの舗装道路は傾斜がきつい。さわらびの湯は昔からある。30年も昔は、しゃれた感じがした温泉で、温泉前に食堂があってユキノシタの天ぷらでビールを飲んだものだが、その店もとっくの昔になくなった。そして温泉自体はずいぶんさびれたイメージが漂っている。「ノーラ名栗・さわらびの湯」バス停で下車すると、左には売店、右にきれいなトイレがある。そのトイレの奥の方の広大な敷地にあるのが「ノーラ名栗」で、昨年4月29日にオープンしたそうだ。そうしてみると、昨年11月の蕨山企画の帰りに寄ったのは、開業後半年後だったわけだ。
そんなことを考えながら歩くと、有間ダムに着き、右手に名栗湖を見ながら歩く。水位は最高水位に近いようだ。ダムを越えると、アカメガシワがある。ボタンヅルが咲いている、というより木に絡まり咲いている。白谷(しらや)橋に着き、服装調整をする。白谷沢を見ると水量に変化はない。5分休憩で出発する。先頭班とは山頂まで会えないかと思っていたら、ときどき姿が見える。白谷沢に入ると暗い、昼なお暗いという感じだ。10分ほど歩くと岩場が出てくる。全く問題ない岩場だが、出だしでもあるし、慎重に歩くように注意する。左に巻き気味に岩場を登り、前方が少し明るくなって来ると、沢用語でいうと入渓というか、沢に入る。ここまで来ると明るい。いよいよ沢だと楽しくなる。
核心部を登る先頭班 最後の壁を登る先頭班 核心部を登る先頭班の班長
前方を見ると先頭班が見えた。あの滝が、多分、藤懸ノ滝だろう。左下に丸太が2本設置してある。右の岩を登るのが正規のルートなのだが、少し増水すると岩場を登る際に山靴が浸水するので、それを避けるために左に丸太を設置してあるのだろう。もちろん、右側を登る。手がかりが少ないが少し強引に体を持ち上げる。登って岩伝いに左に移動するのだが、移動の際にときどき靴を水に漬ける方がいる。だから、ここが今日の最大の難所だ。着くと、先頭班が登っていたので、これぞシャッターチャンスとばかりに写真を撮った。難所の上で、しばらくゆっくり隊1のみなさんの歩きを確認して、少し先に行きそこで休憩とした、白谷橋からここまでで約30分だ。
地図を見ると、この付近は岩場になっており、休憩場所から少し行くと鉄鎖・ロープのある壁がある。いわゆるゴルジュといわれる場所だ。岩場の上に上がってから下を見ると、増水しているときは迫力があるが、この日は絵にはなるものの迫力には欠けた。下の方に後続班が見えたので、写真を撮っておいた。指呼の間というが、写真に写る範囲にいたわけだ。少し先に行くと前方に標識があり「白孔雀ノ滝」とある。さらに先に進み沢らしい場所は終了だが、もう少し沢沿いを歩くことになる。やや疲れた感じになって林道に着いたら、先頭班はもう見えなかった。
山頂で休むゆっくり班2 核心部に接近するゆっくり班2 核心部を越えて一息
林道わきのベンチで休憩して、わずかの時間だが急階段を登る。壁の上から視野に入った後続班はこの段階では見えなかった。毎回、この急登にあえぐのだが、いつもよりペースが遅いせいか楽だった。登り切って左に巻きながら10分弱で岩茸石(いわたけいし)に出る。この巻き道は雰囲気がある。岩茸石には大きな岩がある。ここから権次入(ゴンジリ峠)までは実は苦しいのだ。沢歩きで足の筋肉が疲れるのか、標準ペースで20分~25分の、荒れた山道歩きが苦しい。みなさんにそれを言い含めた上で、15分で休憩するよと伝えて、ゆっくり歩き始めた。右に、左に、中に、歩きやすいルートを探しながら15分も歩くと先が見えてきて、お約束の休憩をした。すると下に後続班が見えてきた。ゆっくり隊2といいながら、全然ゆっくりじゃない。
とみなさんといいながら、登っていると、何と権次入峠に先頭班が見えるではないか。われわれもゆっくり隊1といいながら頑張ったようだ。やまにこ班を見送り、ゆっくり隊2を迎えて、われわれも出発した。ここからもひたすらペースを抑えて歩いた。その結果、歩行14分で山頂に到着した。実は計画では20分みていたのだ。山頂に着き、後続班を待ち、全員で集合写真。それから、本日の大イベント、サプライズバースデイを行った。7月20日で86歳になられたKさん、8月に誕生日を迎えたみなさんのバースデイを祝った。実は、ワインの小瓶(180ml)3本と小カップを25個用意して来たのだ。それは清東橋(せいとう)バス停の休憩室で各班で祝杯を上げることにしていた。11時50分に先頭班が予定通りに出発して、ゆっくり隊1も12時に出た。後続班がわれわれの後ろから出発した。
核心部を通過中のゆっくり班1 最後の壁に接近中のゆっくり班1 最後の壁を登る面々
ここからの下りは、まず急な下りが続き、やや緩い斜面になり、また急になり水場に着く。水場には小さな祠がある。緩い斜面には「関東ふれあいの道」の標識もあるので、そこで休憩することにする。いつだったか、高水山、岩茸石山を登り、棒ノ折山まで歩き、奥茶屋に下ったことがある。実施の前日、時ならぬ降雪に見舞われ棒ノ折山山頂は雪山の景色だった。山頂で軽アイゼンを装着して下り、緩斜面でアイゼンを外したのだった。懐かしい思い出になった。先頭を歩きながら後続のメンバーの歩きを確認した。この下りの最後尾は86歳と最高齢のKさんだった。班長のすぐ後ろは、2年前の夏、御岳渓谷で山笑(やまにこ)に初参加された方だ。2番目は班長と同じ年齢で、日本各地の山を歩き回っている方だ。一度休憩して約42分で水場に着いた。水場からは傾斜が緩やかな道になるが、一つだけ滑りやすい木橋があるので、そこだけ注意した。水場から奥茶屋までは、32分だった。山頂から合計74分。計画では1時間20分みたのではなかったか。予定より少し早かった。
車道に下って、やはり休憩が多いせいか、ペースがゆっくりのせいか疲労は少なかったように思った。近くのトイレで必要な方には済ませていただき清東橋バス停に向かった。この時点で、先頭班は13時5分のバスに間に合っただろうと判断した。実際にはやまにこ隊は12時57分にバス停に着いたそうで、スタッフの下見のタイムと4分しか違わない。さすがやまにこ隊は早い。われわれはトイレから6分程度で清東橋バス停に到着。班長を含めて8人集合し、白ワインを取り出し、小さなカップに注ぎ、お二人のバースデイを祝った。本番は「ちわき」で待っているとばかりに、再度、足早に歩き始めたのだった。
白谷橋からすぐの場所で、どれどれ ゆっくり隊2の班長、奮闘中 ゆっくり隊1が岩場で奮闘中
本企画は、昨年8月末に緊急事態宣言が明けて、山笑(やまにこ)ハイキングを再開後、約一年、連続24回目の企画となります。この一年、支えて下さった、みなさんに心から感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いします。
・参加者:21名(申し込み25名、キャンセル4名)
・スタッフ:小野(幹事)、稲葉(班長)、岸本(班長)、福山(サポーター)
・報告:稲葉(25年)
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